県北大雪 交通網乱れる


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小中高 休校相次ぐ
日本上空に流れ込んだ強い寒気の影響で
雪が降り続いた2日、滋賀県内北部でも終日、大雪となり、
長浜、米原両市などでは交通網が大きく乱れるなどして、
小中高校や幼稚園などで休校や休園が相次いだ。
同日始まった私立高入試で、
一部の生徒について開始時間を遅らせるなどの措置が取られた。
彦根地方気象台によると、
午後6時現在の積雪量は柳ヶ瀬(長浜市余呉町)171センチ、
今津(高島市)81センチ、米原74センチ、彦根44センチ。
雪は湖西や湖北の山間部で3日午前まで降るとみられ、
積雪量の多い地域では雪崩の警戒が必要という。

■鉄道・高速道路

JR湖西線では近江今津や永原両駅などで、
雪の影響で断続的に信号が赤のまま変わらなくなるなどした他、
午前10時頃から終日、近江舞子―近江塩津駅間で
運転を見合わせた。JR北陸線でも同様に午前10時頃以降、
米原駅以北で終日、運転を見合わせた。

近江鉄道では始発から断続的に徐行運転し、
最大で30分程度の遅れが出た。

名神高速道路上り線の彦根トンネル付近で午前9時頃、
大型トラックや乗用車計3台が関係する事故が発生。
県警交通企画課によると、県内では午前6時~午後5時に、
雪の影響とみられる交通事故が120件起き、
8人が軽傷を負った。

長浜、米原、彦根の各市では、
国道8号など幹線道路で車のノロノロ運転が続いた。
国道365号の長浜市余呉町椿坂―中河内間で
午後5時30分~3日朝、
高島市今津町保坂の国道303号でも
雪崩が見つかったため正午前~午後6時過ぎに、通行止めとなった。

■市民生活

県は午後3時、28年ぶりとなる
県道路雪害対策本部を道路課内に設置、
高島市も午前10時に警戒本部を設置した。

昨年12月に設置済みの長浜市の長浜地区除雪対策本部には、
市民から「自宅前の道路の雪を取り除いてほしい」など
100件を超える電話が寄せられた。
同本部は、委託業者を含めた30台前後の除雪車をフル稼働させ、
主要道の除雪にあたったが、
担当者は「雪を除いてもまた積もる。
作業が追いつかない」と悲壮な表情だった。

米原市も除雪対策本部などに市民から
「雪で車を動かせない」などの電話が相次いだ。
市や委託業者らの除雪車で主要道の除雪を進めたが、
追いつかないといい、幹線道路や通学路を中心に
夜通しの作業をするとしている。

高島市の警戒本部は、高齢者の一人暮らし世帯向けに
雪下ろしの費用を一部支援することを決めた。
また、一人暮らしの高齢者世帯を保健師が巡回、
来週中に対象の約300世帯全てを訪問するとしている。

■入試・学校

高校入試や学校にも影響した。
JR北陸線の遅れなどで、
近江(彦根市)、彦根総合(同)、
近江兄弟社(近江八幡市)、光泉(草津市)の私立高4校が
入試の開始時間を繰り下げたり、
遅れた生徒を別室で受験させたりした。

県教委によると、長浜、米原、高島各市の市立幼稚園、
小中学校と、県立の高校・特別支援学校の
計64校園が休校・休園した。

彦根市では、児童らが深く積もった雪道を歩いて
下校する姿が見られた。
彦根市立城西小4年、男児(9)は
「通学にいつもより5分多くかかった。
雪は楽しいけれど、登下校が大変」と話した。
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