脱走情報、保育園に届かず


中国新聞
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広島刑務所(広島市中区吉島町)の受刑者脱走事件で、
付近の保育園には発生直後、
市や広島県警から連絡が入っていなかったことが
23日、分かった。
テレビなどで事件を知った保育園が連絡を回し合ったという。

市議会厚生委員会で市が説明した。
事件は1月11日午前10時40分ごろ発生。
県警は緊急事態の発生時、
付近の学校や保育園に直接連絡する制度があるが、
今回は「地域が限定できず通報先が絞れない」と判断。
同11時50分ごろ、市教委に電話した。

市教委は付近の小中学校に電話で伝えたが、
保育園を管轄する保育課への連絡は後回しになった。

一方、刑務所近くの保育園には
テレビで事件を知った別の保育園が連絡を回して伝わった。
保育課は後に保育園から電話を受けて初めて事件を知った。

この事態について、保育課は厚生委で
「県警と保育園との通報制度が十分に機能しなかった」と説明。
県警へ2月20日、保育園へ直接連絡
▽保育課への連絡▽周辺保育園の警備―の3項目を
要請したと述べた。
一方、県警は市教委に対し、最初の連絡から50分後に、
保育園への連絡方法も尋ねたが、
「保育園へはこちら(市)から電話する」と言われたと説明。
市教委は「そういうことは言っていない。
県警には担当の保育課の連絡先を教えた」
とそれぞれの言い分が食い違っている。
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