全国学校ビオトープ・コンクール:富田林・青葉丘幼稚園がドイツ大使館賞 自然が友達 園児自ら考え、学ぶ /大阪


毎日JP
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富田林市加太の市立青葉丘幼稚園(園児数24人)が
10年前から園庭で取り組んでいるビオトープが、
環境教育を柱とするNGO「日本生態系協会」(東京)主催の
全国学校ビオトープ・コンクールで、
最高賞の一つ「ドイツ大使館賞」を受賞した。
園児らが主体的に生態系維持に取り組む姿勢が評価された。
教諭や保護者らは「園内外で力を合わせて取り組んできた。
続けてきてよかった」と喜んでいる。【稲生陽】

「ほら、大きな氷があったよ。
カエルさんも寒くて寝てるけど起きたらここに戻すんだ」

府内各地で氷点下を記録した先月26日、
池に浮かぶ厚い氷を拾って園児らがうれしそうに言った。
旧国民学校の校舎を利用した同幼稚園では、
園庭の校舎跡地で02年からビオトープ作りを開始。
池の水漏れで一時的に移転させた昨秋には、
園児が中心になって生き物や池の水を移動させた。
開設時の呼びかけ人で、現在もボランティアとして
園の環境学習に関わる女性(53)は
「園庭作りに園児らも参加させたいと思って始めた。
たった1枚の落ち葉も、大きな生態系に
つながっていることを伝えたい」と話す。

コンクールは同協会が99年から隔年で開いており、
今回は全国の142校・園が参加。
初参加の青葉丘幼稚園は五つある最高賞のうち、
効果的な体験学習を評価するドイツ大使館賞を受賞した。
同協会は選出理由を
「現場の様子や園児の絵からも、
生き物の特徴をよく観察しているのが伝わってきた。
ビオトープの使い方としては理想的」と話す。
園長(56)は「ビオトープ維持のために
子どもらが自分でいろんなことを考え、
驚いてくれるのがうれしい」と笑顔を見せた。

園長らは12日、東京であるコンクールの発表会で取り組みを紹介する。
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