東京・練馬区 施設75%「違法」 区が最終報告書


YOMIURI ONLINE
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練馬区立小中学校が、
建築基準法で義務づけられた「完了検査」に合格せず、
違法状態のまま使用されていた問題で、
区は14日、保育園や学童クラブなど
学校以外で区民や職員が日常的に立ち入る
201施設236棟について調査した結果、
77棟で完了検査に合格した記録がなかったとする
最終報告書を発表した。
小中学校と合わせ、
区立施設846棟の75%にあたる631棟が違法状態だった

77棟は保育園が17棟、庁舎・出張所12棟、学童クラブ10棟、
旧学校施設10棟、社会教育施設8棟などで、
子供関係の施設が多かった
このうち6棟は、着工前に設計図書が
同法に適しているかどうかを調べる建築確認での
合格記録もなかった。

また、光が丘保育園で必要な耐震診断が
なされていなかったことや、
区役所第二出張所の耐震診断結果が誤っており、
耐震補強工事が必要だったことも判明。
区は、違法状態の建物について増改築時に調査するとともに、
耐震性能に疑問のある建物は
早急に耐震診断を行うとしている。

報告書で、一連の問題の背景とされたのが施設の急ピッチな整備。
1947年に板橋区から分離し、
23番目の区として誕生した練馬区は最も施設整備が遅れており、
「練馬格差の解消」を掲げて
80年ごろまで厳しいスケジュールで建築が続いた。
さらに、職員の順法意識の低さも一因とされた。

区では報告書を区職員懲戒分限審査委員会に提出。
これを受けて委員会が、関係職員の処分を検討する。

区は報告書で、「法令順守をより重視しなければならない立場に
ありながら、同法上の手続き不備が数多く判明したことは
極めて遺憾」と総括している。
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