渋谷区’12予算案 2年間で待機児ゼロ 子育て支援施策に厚み


東京新聞
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渋谷区は九日発表した新年度予算案で、
子育て支援施策に厚みを持たせた。
今後二年間で保育の待機児をゼロにする方針を打ち出したほか、
子どもの予防接種の助成対象を増やすなど制度を充実。
一方で、保育料の負担軽減も引き続き行うとした。 

待機児対策は、二〇一二年度に区立保育園の建て替えや
民間の幼保一元化施設への補助などに十億八千八百万円を投入。
これにより一三年度の定員は
本年度比で五百五十八人増の三千三百八十六人となる。
待機児は昨年四月現在で百二十八人いるが、
今後の需要増を見込んでもほぼすべて受け入れられるという。

一方で、収入に応じた保育料減免は継続し、
二億一千七百万円を計上。
子育て世帯の経済負担に配慮した。

桑原敏武区長は記者会見で
「産みやすく、育てやすく、働きやすい環境づくりに
全力を挙げてきたが、社会経済情勢の悪化で保育需要は増えている。
さらに環境整備を進める」と述べた。

また、乳幼児がかかりやすく、
激しい下痢を発症するロタウイルスについて、
新たにワクチン接種費用を半額助成するため
二千四百万円を盛り込んだ。

区地域保健課によると、ロタウイルスは
全国で年間百二十万人が発症し、うち七万八千人が入院するという。
担当者は「予防接種によって重症化を防ぎ、
保護者の負担も軽くしたい」としている。
接種は通常、二回必要で計約三万円の費用がかかるという。(原昌志)
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