化石に胸躍る 子ども発掘体験人気 石川県立自然資料館


富山新聞
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金沢市の石川県立自然史資料館で、
手軽に化石の発掘体験ができる
子ども対象の講座が 人気を集めている。
25日に開かれた初回講座は定員の倍以上となる
問い合わせがあり、 来月開催分も既に満員。
80~140万年前の大(おん)桑(ま)層の地層を
利用した講 座で、関係者は「人気を追い風に、
子どもたちに地元の自然史に興味を持ってほしい」
と している。

大桑層は金沢市から小矢部市にかけて分布する。
浅い海に砂が堆積してできた地層とさ れ、
これまでに貝や魚、アシカ類などの脊椎動物の化石をはじめ、
2011年7月には1 00万年前のクジラの
首の骨の一部が発掘されている。

講座はこうした出土品を活用し、
子どもたちに太古のふるさとの歴史に理解を深めても らおうと、
同館で開催中の展覧会「大桑層にねむっていた
せきつい動物たち」に合わせて企画。
参加者は犀川流域の大桑層から事前に採取した石から
つまようじやはけなどを使っ て化石を取り出す。
大桑層の地層は砂でできていることから、
子どもでも簡単に化石を取 り出すことができる。

同館によると、1月下旬に募集を始めたところ、
初回の講座は3日ほどで定員の20人 を上回る応募があり、
先着順で24人で開催した。
3月24日に開催予定の第2回講座も
既に募集定員に達したという。
人気を集める理由として同館は「クジラの骨が
見つかったこともあり、大桑層に注目が集まっているのではないか」
(担当者)とみている。

25日の講座では、子どもたちが石から
巻き貝や二枚貝、ウニとみられる化石を取り出 しながら
歓声を上げた。
金沢市富樫小5年の男児は「自分の手で化石が掘り出せて
感動した。地元の歴史に興味を持ったのでまたやってみたい」
と話した。
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