「保育ママ」グループ化 3人一組で預かり 空き店舗活用 まず2施設


東京新聞
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待機児童対策の一環として、千葉市は一日から、
自宅などで子どもを預かる「家庭的保育者」(保育ママ)が
グループを作って保育施設を運営する
「グループ型小規模保育事業」を始めた。
東京都内などで実施されている取り組みで、同市では初めて。
市内二施設でスタートさせ、拡大も検討するという。(小川直人)

市によると、保育ママと呼ばれる家庭的保育者三人
(うち一人以上は保育士の有資格者)がグループとなり、
市内の空き店舗などを活用して施設を運営する。
満三カ月から三歳未満児を預かる。

連携する近隣の保育所から技術指導などの
支援を受けることができるため、
保育の質を高めることができるという。
グループ化することで、一人で預かるより
多くの児童を受け入れることが可能だ。

開設するのは「おひさまのおうち」(中央区新宿、定員九人)と
「ミルキーウェイ」(緑区あすみが丘、同十三人)。
利用時間は午前八時~午後五時までで、
日曜祝日などは休み。
利用料は通常保育の七割(最高で月額約四万九千円、食費は別)。
三歳に達した翌年度に保育所入所を
希望する場合は優先的に入所できる。

おひさまのおうちを運営する
宍倉ちず子さん(60)は「三人の目で
子どもを見ることができるのが最大のメリット。
保育する側も休憩などが取りやすくなる」と話している。

市は三施設での実施を目指しており、
二〇一二年度予算案に委託費など約三千万円を計上している。

国の基準に基づく市内の待機児童は
六百十三人(二月一日現在)。
市保育運営課は「特に多い三歳未満児の待機解消につながる。
少人数の保育を希望する保護者の選択肢にもなる」としている。

<家庭的保育者> 保育ママとも呼ばれ、
保育士や看護師などの資格を持つ人や、
一定の研修を修了した人が自宅などで
子どもを預かり、保護者に代わって
子どもの面倒を見る制度(家庭的保育事業)。
千葉市では2002年度から導入され、
3歳未満までの子どもを対象に事業を行っている。
市内に10人(1月末時点)が保育ママに
認定・登録され、保育ママ1人が3人まで
子どもを預かっている。
各自治体とも保育所待機児童の解消などのため、
保育ママの増員を目指している。
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