国認定 小規模でも保育士として採用


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県は今月、看護師や保健師を保育所に配置しやすくなる
国の構造改革特区に認定された。
厚生労働省の省令で決められた保育士の定数に、
小規模の保育所でも看護師などを含むことができる制度で、
県全域が認められたケースは2例目。
関係者は、きめ細かな園児の体調管理などの
効果を期待している。(大泉泰)

県こども未来課によると、
保育士の定数は乳児(0歳児)3人に対して1人で、
乳児が6人以上いる場合は、
看護師や保健師を1人まで保育士とみなすことができる。
これまで乳児が4、5人の保育所が看護師などを雇う場合、
保育士(2人)以外の人件費も負担する必要があったが、
特区の認定で、保育士の1人として採用できるようになった。

乳児8人が通う長崎市中町の「お告げの聖母保育園」では
約6年前から、看護師の女性(37)が
主に乳児と1歳児を担当。
体調の優れない園児の症状をみて、
通院の必要性を判断したり、
保護者に健康状態を説明したりしている。

主任保育士の女性(50)は
「乳児は病気への抵抗力が弱く、
急に体調が悪くなることもある。
看護師がいることで、保護者も安心して預けることができる」と
メリットを強調する。

昨年3月に全国で初めて全域が特区に認定された佐賀県では、
保育所で勤務する看護師や保健師が、
半年間で59人から66人に増加。
看護師などを配置する保育所も、
58か所から64か所に増えた。

今月1日現在の県内の保育所は、
公立と私立を合わせて435か所。
その約4分の1が乳児が4、5人という。

県保育士協会の谷川和啓会長は
「看護師や保健師の安定した雇用が可能になり、
感染症予防の知識を若い親に伝えたり、
病気を早期に見つけたりする効果も期待できる」と話している。
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