三田の保育ネットワーク、創立20周年で記念本


神戸新聞
------------------------------------------------
兵庫県三田市内外で預かり保育などの4施設を運営する
NPO法人「保育ネットワーク・ミルク」(同市高次)が、
創立20周年を記念した本
「ミルクのこころ、子どものこころ」を刊行した。
職員の苦労や喜び、活動への思いなどを掲載。
小泉雅子理事長(54)は
「子育て中の親にも読んでもらい、
元気になってほしい」と話している。(井川朋宏)

本の冒頭では、創設者でもある
小泉理事長が20年を振り返っている。
元保育士3人で各自宅を開放して始めた1992年当時は、
家庭的保育が広まる前で、
周囲に理解を得られなかったという。

しかし、子育て家庭から要望する声は増え、
98年に保育施設を開いた。
存続を心配する保護者の声を聞き、
「子育て支援は長く続けてこその信用」と経営を学んだ。
その後、院内保育や親子で遊ぶ市の
「駅前子育て交流ひろば」の運営など活動の幅を広げてきた。

職員7人の座談会も盛り込んだ。
18年前から活動する北村幸子さん(43)は、
かつての幼稚園勤務と異なり、
ミルクの活動で「子ども一人一人に寄り添う保育を実践し、
自分も楽しめるようになった」。
一色寛子事務局長(45)は、長男を妊娠していたころ、
ミルクで子育ての悩みを相談。
手弁当で子どもを守る姿に感銘を受け、
活動に加わったという。

小泉理事長は「人は一人で生きているのではない
ということが伝われば」と話している。

ミルクの利用者7人の寄稿や、教育・心理カウンセラーで
ミルク顧問の富田富士也さんのアドバイスなども掲載している。
ミルクの保育施設などで販売。
A5版128ページ、850円。ミルクTEL079・565・4313
------------------------------------------------