集団登校事故で注意喚起 県内教育現場でも動き


日本海新聞
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京都府亀岡市で集団登校中の小学生らが死傷した事故から
一夜明けた24日、鳥取県内の教育現場でも
児童の登下校時の安全確保を見直す動きが広がった。
見守り活動や集団での登下校などに力を尽くす学校もあるが、
「どんなに子どもが気を付けていても事故は起こる」
との声も上がっている。

事故を受け、県内の小学校ではあらためて
通学時の注意点が指導された。
校区内に住宅や商店が密集する鳥取市吉方温泉1丁目の
日進小学校(徳田純子校長)では同日朝、
学級別に交通ルールを再確認。
集団下校の前にも「白い線をはみ出さないこと、
1列で歩くことを守りましょう」などと注意を促した。

徳田校長は「いつも言っている注意点を丁寧に繰り返している。
集団登下校は事故があった場合に犠牲者が多くなるが、
不審者など何かあったときに
大人を呼びに行けるというメリットが大きい」と説明する。

児童を迎えに来た母親の一人は
「住宅密集地では安全な通路の確保が難しい。
子どもが気を付けても、限界がある」と打ち明ける。

県内では、登下校時に車と接触しやすい場所や
交通量の多い交差点などを中心に、
地域のボランティアや保護者による交通指導、
不審者対策の見守り活動が熱心に行われているが、
こうした安全意識の高さがあっても、
今回のような事故を防げるかは不透明だ。

小中学校のPTAでつくる県PTA協議会の横山隆雄会長は、
運転者のマナーやモラル低下に苦言を呈す。
「八頭郡で過去に同様の痛ましい事故があり、
決して人ごとではない。
ただ、気を付けていれば防げるものでもなく、
歩車分離やガードレールを付けても
可能性はゼロにはならないだろう」と指摘。
「いま一度、各学校で通学路の
安全確認の再点検をするしかない」と話す。

県教委スポーツ健康教育課は
「新入生が入学する春の時期など、
さまざまな機会に交通安全教室や指導も行っており、
ボランティアや保護者、地域住民が協力して
引き続き連携を図っていくほかない」としている。
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