新年度予算:各市町、子育てや高齢化対応 世相を反映、ユニークな新規事業も /福井


毎日jp
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各市町の新年度予算には、
子育てや少子・高齢化、地域活性化など
さまざまな問題を抱えた世相を反映し、ユニークな新規事業も並ぶ。
行政にとって、大規模経費を投じる施設の整備にとどまらず、
住民の視点に立ったソフト面の充実も
まちづくりの課題になっている。【松野和生、柳楽未来、橘建吾】

育児に対する親の不安や孤立が社会問題化する中、
敦賀市は「お誕生日訪問事業」に66万6000円を充てた。
新生児の7カ月検診などに参加していない親を対象に
子どもの1歳の誕生日に市の担当者が自宅を訪ね、
子育て総合支援センターの活動などを紹介
乳幼児がいる家庭の実態把握にも役立てる狙いがあり、
市の担当者は「途切れない支援をしていきたい」と言う。

まちの活性化を目指し、
おおい町は町内のリゾート施設エリアでの
「賑(にぎ)わい創出施設」整備に6億2432万円を計上。
農林水産物の直売所や物販・飲食スペースを中心に
観光振興と1次産業の活性化を目指す集客施設。
町内の販売者約200人、年間利用者38万人を見込むが、
町議会で「見通しが甘い」と相当分の減額修正を
求められた経緯がある。

あわら市は新事業に補助金110万円を充てた。
芦原温泉街を中心に、まち全体が会場となる
大規模な合同コンパを企画する。
若者に街を楽しんでもらうと同時に
“婚活”も支援する意欲的な取り組み。

一方、若い世代の定住促進策として、
若狭町は「若者エコ住宅整備事業」で
基本計画策定委託料1872万円を計上した。
同町天徳寺の企業跡地(約1万1000平方メートル)を中心に
住宅を建設。環境と再生可能エネルギーの利用を考慮し、
周辺の公園の水資源を活用した
水力発電の導入も検討するという。
永平寺町は新たに町内に住む夫妻(いずれかが45歳未満が対象)に
住宅の取得や子育て経費の一部を助成する。
事業費は347万8000円。

高齢化社会に対応するため、おおい町は、
外出が難しい1人暮らしの高齢者や
高齢者世帯を対象に新たな支援事業を4月から始める。
弁当の配送と、食料・日用品などの
買い物を代行するサービスの二本立てで、
業務委託料など306万円を計上した。
弁当は町と提携している製造業者が調理し、
町内を回る移動販売業者が決められた場所へ一括して配送。
買い物代行は町社会福祉協議会に業務委託し、
ボランティアが商品を購入して自宅まで届ける。
同町の担当者は「利用状況をみながら
事業内容を見直していきたい」と話している。
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