「お古」交換し子育てに絆を


タウンニュース
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子ども服のお古を地域で交換し合い、
子育てに役立てる取り組みが区内栗木台で盛んだ。
母親同士の交流サロンでこの取り組みを行うのは
民生委員と児童委員。
エコと交流を目的に始まった試みを取材した。

家庭で不要になった子ども服を交換する取り組みは、
栗木公会堂で毎月行われている子育て交流会
「子育てサロンはとぽっぽ」で実施されている。
同サロンを主催する柿生第3地区民生委員児童委員協議会は、
地域の課題について取り組む民生委員と、
子育て支援をする児童委員から構成される。
2年前までは歌や踊りを通じて母子が交流する催しだったが、
若い母親たちのニーズを汲み取ったイベントにしようと、
子ども服のお古を集め、配布するようになった。

地域とのつながりつくるきっかけに

こうした取り組みが始まった背景には、
栗木台の地域性が大きく関わっている。
同地域を含む区内万福寺からはるひ野地域は、
小田急多摩線の開通以来、新興住宅地が密集するエリア。
県外から若い子育て世代が住宅購入とともに多く移り住む土地柄だ。
民生委員らは「地域に繋がりをもたない世帯が増えるにつれ、
子育ての悩みを誰にも相談できない
母親の声を耳にすることも多くなった」と話す。

歌や踊りが主体の子育てイベントは各地で行われているが、
子ども服の交換会は珍しく、
区内で7つある「子育てサロン」でも独自の取り組みだという。
エコ活動への関心も手伝って口コミで
多くの母親たちが訪れるようになった。
民生委員のひとりは「服を見に来るだけなので
他のイベントよりも気軽に参加できるようだ」と話している。

2年間地道に開催してきたこともあり、
最近では1回で30着、多い時には70着が持ち込まれるようになった。
初めて参加した母親からは「本当にもらっていいんですか」
「これ可愛い」と喜びの声が寄せられる。

娘の真凛ちゃん(2歳7ヵ月)と遊びに来た
片平在住の女性(36)は
「3ヵ月前に越してきたばかりで
ママ友達と初めて参加した。
近所のお母さんとのつながりもできるので助かる」と話していた。
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