妊娠期から赤ちゃん愛着を 県、育児教室プログラム作成 奈良


msn産経ニュース
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妊娠期から育児について学んでもらおうと、
県は28日、育児が初めての夫妻を対象にした教室の
プログラムを初めて作成したと発表した。
プログラムには、妊婦と“先輩ママ”の交流や、
赤ちゃんが泣いてイライラする場合の対処法などを組み込んだ。

県によると、こうしたプログラムは
従来、市町村単位で作成されてきた。
県が今回まとめて作成したことで、
市町村の負担軽減やコスト削減につながる効果もあるという。

県は6月以降、市町村の担当者向けに研修を実施し、
プログラムを広めたいとしている。

県が実施した育児調査では、
「不安を感じている」と回答した妻は、
平成8年の11・9%から20年には19・8%と、
ほぼ倍増している。

県によると、かつては地域で身に付けてきた
育児の知識が、最近では核家族化などの影響で、
赤ちゃんを抱く経験もないまま親になるケースも多い。

知識不足のため赤ちゃんが泣くのを通常とは考えられず、
自分を責める母親もおり、赤ちゃんを泣きやませるために
強く揺さぶり、死亡させる危険性もある
「乳幼児揺さぶられ症候群」を招くこともあるという。

こうした事態を避けるため、
県は育児が初めての親を支援し、
妊娠期から赤ちゃんに愛着を持ってもらおうと
昨年、検討委員会を設置。プログラム作成を進めてきた。

プログラムは2時間ずつの計2回。
1回目は妊娠6カ月以降の妊婦を対象にし、
妊婦同士のグループワークで仲間づくりをするほか、
先輩ママとの交流で育児体験などを聞く。

2回目は夫婦が対象で、赤ちゃんは理由がなくても泣くことや、
育児にイライラした時の対処法などを学ぶ。
妊娠中や出産後の不安定な妻の感情を
夫が受け止めるなど、
夫婦間の協力で育児の苦労を乗り越えることを目指す。
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