振り込め詐欺:進化する手法、子どもの声まで偽装


chosun online
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ソウル市に住む会社員、パク・チェヨンさん(50・仮名)は
最近、ボイスフィッシング詐欺の被害に遭うところだった。
携帯電話に娘の電話番号が表示されたため喜んで出たところ、
40代と推定される男の声で「娘を殴っている」と告げられた。
パクさんが「娘に代わってくれ」と要求すると、
電話の向こうから「お父さん、おじさんが殴るの」という声が聞こえた。
再び電話に出た男は「カネを払わなければ、
娘を殺す」と言い、400万ウォン(約28万5000円)を要求した。
パクさんは急いで銀行へと向かった。
その間、会社の同僚が娘の行方を聞いて回り、
パクさんが身代金を送金する直前になって、
娘が学校で授業を受けていることが確認された。
そこでパクさんは詐欺だと知り、被害を避けることができた。

パクさんは「犯人がどうやって娘の声を偽装し、
娘の携帯電話の番号まで表示させることができたのか、
考えただけでもぞっとする」と話した。

警察、金融監督院などが現在、
集中的に取り締まりを行っているが、
ボイスフィッシングによる被害は後を絶たない。
警察の捜査手法よりも詐欺グループの手口の進化が速いからだ。
以前のように中国東北部の朝鮮族なまりの口調や
機械的な音声は消えた。
今ではソウルの言葉を使い、パクさんのケースのように、
娘の携帯番号を表示させ、子どもの声までも偽装する。

警察はボイスフィッシング詐欺の犯行グループが
中国に拠点を置き、10代、20代、30代という年齢別に
「お父さん、助けて」「お母さん、おじさんに殴られている」
といった短い声を録音し、犯行に使用しているものとみている。

ソク・ナムジュン記者
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