児童・生徒の登下校安全対策苦慮「見守りだけでは限界」仙台


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仙台市が、登下校時の児童・生徒の安全確保に苦慮している。
市内の小中学生が巻き込まれた交通事故は
2011年度、統計を取り始めた1998年度以降で最多を記録した。
市教委は交通量が多い危険箇所の点検などを強化する。
暴走車が歩道に突っ込み児童が犠牲になるなど、
防ぐのが難しい事故も全国的に相次いでおり、
抜本的な対策は見えてこない。

「後ろから車が来てるよ」「注意して渡って」。
青葉区通町小の教員や地域住民は1週間に1回程度、
登校時間帯に通学路で子どもたちの見守りをしている。
同校では昨年9月、下校中だった当時3年の女児3人が
暴走した車にはねられ、1人が亡くなり2人が重軽傷を負った。
現場は道幅が狭く、学校側は以前から
児童や保護者に注意を促していた。
石垣富一郎校長は「対策は取ってきたつもりだが、
残念でならない」と話す。
20年以上にわたり、同校で交通指導に当たってきた
高橋正行さん(63)は「事故は一瞬。
暴走した車を見守りで止められるかと言えば、
限界がある」と話す。
11年度、市内の交通事故件数は
過去15年で最低だったにもかかわらず、
小中学生が被害に遭った交通事故は
前年度を約60件上回る過去最高の182件に上った。
詳細な原因分析はこれからだが、市教委によると、
児童の飛び出しなどの事故は圧倒的に少ないという。
ことし4月には京都府や千葉県で、
登校中の児童らが巻き込まれる死亡事故が相次いで発生した。
仙台市教委は5月、通学路の危険箇所をあらためて
点検するよう求める通知を学校に出した。
市内の一部保護者からは、通学路へのガードレール設置や、
通学路を登下校時に歩行者専用にするなどの
安全対策強化を求める声も上がる。
ただ、通勤で混み合う生活道の通行止めは
近隣住民への影響が大きく「現実的ではない」(市教委)。
ガードレール整備も多額の費用がネックとなり、
早期の実現は難しいのが実情という。
青沼一民教育長は「交通教育など従来の取り組みを再度徹底し、
児童・生徒の安全対策を向上させるしかない」と話す。
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