県こども急患センター、利用者1万人超す


中日新聞
------------------------------------------------
昨年四月に開設された県こども急患センター(福井市城東四丁目)の
利用者が昨年度は一万人を超え、
当初の見込みを大きく上回った。
重症の救急患者を受け入れる県立病院(同市)などの
小児夜間輪番病院へ駆け付ける軽症患者が減り、
医師の負担軽減に効果が表れている。
◆輪番病院の急患が減少、医師の負担軽減

県は初年度、センターの利用者を八千人と想定したが、
訪れたのは一万一千九百六十六人に上った。
同時に、小児夜間輪番病院に指定されている
県立、福井大付属、福井赤十字、県済生会(いずれも福井市)の
四病院の急患数が三~四割減った。

輪番病院は重症患者の診察が本来の目的だが、
センター開設前までは軽症の小児を連れてくる親が多く、
重症患者の診察に支障を来すこともあった。

センターは月曜から土曜の午後七~十一時と、
日曜祝日の午前九時~午後十一時に急患を受け入れる。
県立病院では夜間などに訪れた患者が
一昨年度の千六百二人から、昨年度は千百十五人に減少。
他の病院も同程度の減少という。

県地域医療課の担当者は「医師は重症の患者を
より集中的に診察できる。効果は確実に上がっている」と
手応えを感じている。

ただ、センターの利用者がむやみに増えるのは歓迎しない。
県は病気の重症度や、対処法を判断するマニュアルを
子どものいる家庭に配布しており、
「すぐに診察に連れて行くのか、様子を見てからにするのか、
適切に判断してほしい」(同課)と話している。
------------------------------------------------