蚊に刺されない防御策


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外出時は長ズボン、蚊帳も進歩

夏は蚊に悩まされる時期。
特に子どもは蚊の標的になりやすく、
一度に何か所も刺されることが珍しくない。
ひっかいた傷から細菌が入ると「とびひ」になるおそれも。
こまめな蚊対策が必要だ。

川崎市の会社員武田紗永子さん(33)の4歳の長男は
今夏、公園で遊んでいて、手足を10か所以上も蚊に刺された。
「親が気をつけていても、
子どもなので喜んで草むらに入ってしまう」

人を刺す蚊は、ヒトスジシマカ(ヤブカ)と、
アカイエカ(イエカ)が代表格だ。

東京慈恵会医科大学教授(熱帯医学)の
嘉糠洋陸かぬかひろたかさんによると、
ヤブカは昼行性で、行動範囲が狭く、近づいてきた人を狙う。
一方、イエカは夜行性で、室内にも入ってくる。
ともに、人が吐く息の二酸化炭素や
熱、汗のにおいを感じ、刺しにやってくる。
「10メートル離れた場所でも人がいるのを感知し、
近寄ってきます。体温が高い人に寄っていく性質があるため、
子どもの方が刺されやすいのです」

蚊に刺されないためには、どうしたらよいか。

外出時には、子どもの服装に気を使いたい。
袖なしは避け、下もなるべく長ズボンをはかせる。
足元はサンダルではなく靴と靴下で。帽子もかぶらせる。
肌にピッタリした服だと布の上から刺されることがあるので、
ゆったりとした服がよいという。
「肌が出ている部分には、虫よけ剤を薄くまんべんなく塗ってください。
ただし、子どもの使用回数を制限している製品もあり、
注意書きを確認しましょう」と嘉糠さん。

蚊を家の中に侵入させないことも大事な防御策。
窓は網戸を使い、玄関も開けたままにしない。
ドア枠に取り付ける「玄関用網戸」もある。
網戸は古くなると網を固定するゴムが劣化して
網が外れることがあり、隙間から蚊が侵入することも。
ホームセンター「スーパービバホーム」豊洲店(東京)の
西森幸平さんは「網が緩んでいたら、早めに張り替えを。
目が細かいタイプの網は、通気性は下がるものの、
侵入を防ぐ効果が高まります」とアドバイスする。

蚊帳も見直されている。最近は、上からつるさない
簡易テント型の蚊帳も人気だ。
赤ちゃん向けに、場所をとらない小さなタイプもある。
ただ、蚊帳の中は風通しが悪くなることがある。
子どもが暑がっていないか注意したい。

ところで、庭やベランダに放置されたバケツや
古タイヤなどにたまった水からも、
蚊が発生することがある。こまめに清掃したい。


それでも刺された場合、早めの対処が望ましい。
順天堂大学准教授(皮膚科)の長谷川敏男さんによると、
蚊に刺された所が腫れ、かゆくなるのは、
蚊の唾液によるアレルギー反応で、
症状は個人差が大きいという。
「強くかゆがったり、大きく腫れたりした時は、
皮膚科の診察を受けることを勧めます」

子どもは刺された場所をかいて傷がつくことも多く、
とびひにも注意したい。
かき壊した手でほかの部分をかくと、
強いかゆみを伴う水ぶくれが体のあちこちにできる。
ほかの子どもに触れてうつってしまうこともある。
すぐに医師の診察を受け、抗生物質を飲むなどの治療が必要だ。
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