「ストレス対策を」 高線量地域ほど育児に不安


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福島第1原発事故後、福島県内で幼児を育てる保護者の
不安やストレスは放射線量が高い地域ほど強いとの調査結果を、
福島大の筒井雄二教授(実験心理学)らのグループが4日、発表した。
調査は27市町村で実施。
放射線量の低地域(毎時0.2マイクロシーベルト未満)、
中地域(0.2~0.4マイクロシーベルト)、
高地域(0.4マイクロシーベルト超)ごとにデータを分析した。
保護者の不安は「子どもに外遊びをさせるか」
「食品の産地を気にするようになったか」など7項目を質問。
回答は「感じない(0)」「時々感じる(1)」「強く感じる(2)」から
選んでもらい平均数値を出した。
線量の低地域は0.94、中地域は0.97、高地域は1.08で、
線量の高い地域ほど不安を感じていることを裏付けた。
既に表面化したストレスについては
「すぐ腹が立つ」「眠れない」「気分が落ち込む」など8項目を聞いた。
回答の選択肢は「ない(0)」「あまりない(1)」
「時々ある(2)」「よくある(3)」。
平均値は低地域が1.29、中地域は1.30、高地域は1.36で、
同様の傾向が鮮明になった。
3歳と1歳6カ月の幼児のストレス測定も、
親への聞き取りを通して実施。
3歳児は線量の高い地域で、親の後追いが激しくなったり、
落ち着きがなくなったりするなどストレス傾向が強かった。
1歳6カ月の幼児では地域差はみられなかったという。
筒井教授は「放射線量の高さと心の問題の関連が、
科学的な調査で裏付けられた意味は大きい。
保護者と幼児の心理的ストレス対策は急務だ」と話した。
調査は昨年11月~今年3月、3歳児健診などに合わせ実施。
保護者4980人の回答と幼児3773人分の聞き取りを得た。
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