南スーダン、子どもたちに飲める水を


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独立から1年がたった世界一新しい国・南スーダン。
南スーダンはアフリカ大陸東部、赤道のやや北に位置し、
スーダンの南にあります。

スーダンではキリスト教徒が主流である南部10州が
支配層のイスラム教徒からの独立を求め
20年以上の内戦が続き、
実に250万人が犠牲になったと言われています。
しかし2005年、国際社会の仲介で南北が和平合意に署名。
去年の7月9日、南スーダンは悲願の独立を果たしました。
現在、国連PKOを通じて日本の自衛隊およそ330人も
インフラ整備に協力していますが、
新しい国づくりは困難に直面しています。

独立から1年。ですが、南スーダンの国づくりは
険しい道のりが続いています。
首都にあるジュバ教育病院。
小児病棟はほぼ満床で廊下にも人があふれていました。

「この子はマラリアに感染しています」(医師)
「来たときはかなりの高熱でした」(看護師)

この国の5歳未満の幼児の死亡率は
1000人あたり135人と、日本の45倍。
蔓延するマラリアに次いで深刻なのは
不衛生な水からくる下痢です。

「飲める水を手に入れられる人口は限られています」(医師)

国民の55%しか「飲める水」を手に入れらないといいます。
川の水をそのまま生活用水として使う世帯が多いため、
子どもたちは頻繁に下痢を起こし、
脱水症状に陥って命を落とすこともあります。

ジュバ唯一の浄水場、日本の国際協力機構が
技術指導を行ってきました。
川の水を飲めるレベルに浄化してから送り出しています。

「私たちと同様、戦後の焼け跡から始めた
日本人から知識を得たい」(南スーダン都市水道公社担当者)

浄水場は国連PKOに参加している自衛隊も協力して
拡張する方向で検討が進んでいます。
しかし、水をきれいにしても、老朽化した水道管から
地下水が混入し汚染される危険もあります。
小さい子どもたちを守るためにはきれいな水が不可欠。
しかし、いまだにスーダンとの紛争を抱え、
予算の多くは軍事費に費やされて
インフラ整備に回らないのが現状です。

「健康な子どもに教育を施すことこそ
国への一番の投資だと思っています」(医師)

独立から1年。ですが、国の将来を託す子どもたちを
健康に育てるための環境が整うにはまだ時間がかかりそうです。
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