■震災時、救助ありがとう


三河河北新報社
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 東日本大震災で石巻港沖に緊急出動し、
幼稚園児11人を含む135人を救出した
海上自衛隊の護衛艦「たかなみ」(4650トン)が25日、
公開展示のため、石巻港雲雀野中央埠頭(ふとう)に入港した。
石巻市の亀山紘市長らが出迎え、
救助された幼稚園児たちが乗組員に
感謝の花束を贈るなどして交流した。

花束を贈ったのは震災があった昨年3月11日、
石巻港に近い石巻みづほ第二幼稚園にいた園児たち。
幼稚園舎は津波で孤立し、園児や保護者、
教職員ら計24人が寒さに耐えながら一晩中、
2階で救助を待ったという。

たかなみの乗組員が救助にやって来たのは翌12日。
搭載艇で本艦まで輸送し、食事や飲み物などを提供した。
救助までの時間は地震発生から
約22時間しか経過していなかった。

艦上であった歓迎式では、亀山市長が
「不眠不休の救助活動で、絶望のふちにあった
われわれに光を与えてくれた」、
救助してもらった園児たちは
「隊員の皆さん、ありがとうございました」と
声をそろえて感謝した。

歓迎を受けた艦長の下野善彦2佐は
「復興に向けて皆さんのりりしい力強さを感じる」とあいさつ。
被災者たちが製作したミサンガが、
石巻港整備・利用促進期成同盟会からプレゼントされた。

園児らと一緒に救出された津田広明園長は
「周囲は海のようになっていた。
ゴムボートが近寄ってきた時、これで助かったと思った。
震災後、園児たちが乗組員に手紙などを書いて
交流している」と振り返った。

たかなみは震災当日の午後3時すぎ、
横須賀港で災害救助物品の積み込みを開始。
護衛艦隊司令の指示を受けて石巻港沖へ。
翌12日早朝からヘリコプターや搭載艇などを使い、
3日間にわたって不眠不休の救助活動を展開。
陸上捜索隊が32人、ヘリコプターで103人を救助し、
延べ1万5000人に食料や救援物資を輸送した。

たかなみの一般公開は26日まで行っている。
時間は午前9時~正午、午後1~4時。

【震災時の救助活動に感謝し、
自衛官に花束を贈る幼稚園児=「たかなみ」の格納庫内】
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