簡易プール塩素消毒せず 東御の保育園 O26集団感染


信毎Web
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東御市内の保育園で今月、園児らが
腸管出血性大腸菌(O26)に集団感染した問題で、
感染が拡大した場所とみられる園内のプールは
持ち運びができる簡易型の二つで、
ともに塩素剤を日頃入れていなかったことが26日、分かった。
厚生労働省はガイドラインで、保育所のプールについて
簡易型を含めて塩素消毒を行うよう求めているが、
義務付けてはいない。
東御市は他の保育所の簡易プールでも
水道水を塩素消毒していなかったため、
今回の問題を受け全保育所で塩素消毒を行うように改めた。

県内の他市町村の保育所でも簡易プールについては
塩素消毒を行わず、水道水をそのまま使っているところもあり、
対応が分かれている。

県によると、集団感染した東御市内の保育園では、
園児が足を洗うための金属製のたらいの水から
O26が検出された。
県は、園児らがたらいで足を洗った後に
簡易プールに入ったため、プールの水にO26が入り、
園児らの口を通じて感染したとみている。
これまでに計50人の感染が確認された。
いずれも軽症という。

東御市子育て支援課によると、この保育園で
使われていた簡易プールは縦横1・2メートル、
深さ0・25メートルと、縦3メートル、
横5メートル、深さ0・6メートル。
ともにプラスチック製で、水道水をそのまま使っていた。

厚労省の「保育所における感染症対策ガイドライン」は
プールの遊離残留塩素濃度について、
小中高校と同様、水1リットル当たり
0・4~1・0ミリグラムという指針を定める。
特に腹痛や下痢の原因となるO26などの
感染症が集団発生する可能性を指摘。
簡易プールにも触れ、十分注意した上で
規定の塩素濃度を厳守するよう求めている。

だが、東御市は「保育園では常設のプールは
塩素消毒していたが、簡易プールについて
消毒をするという認識がなかった」(子育て支援課)とする。

県内では、長野、上田、佐久、飯田の各市は、
管理する公立保育園の全てのプールで簡易型を含め、
ガイドラインの塩素濃度管理を徹底している。
小諸市や小県郡長和町では一部の保育園で、
簡易プールには塩素消毒をしていなかったが、
同町では東御市の問題を受けて、
町教委が塩素管理の徹底を指示した。
松本市は3歳未満児が少人数で使う
ビニール製のみは塩素消毒をせず、
頻繁な水の交換などで対応している。
同市保育課は「プールというより水遊びに近い感覚。
肌の弱い子どももいる」と説明する。

ガイドラインが簡易プールの定義を示していないことも、
対応が分かれる要因になっているようだ。
県こども・家庭課は「保育園管理者の自治体などが
それぞれ判断し、衛生管理をしてほしい」としている。
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