教諭への処分「軽い」/特別支援学校体罰


朝日新聞
------------------------------------------------
◇被害児童の親 会見

県立三郷特別支援学校で児童に体罰を加えたなどとして
女性教諭が減給10分の1(6カ月)の懲戒処分となったことを受け、
2人の被害児童の保護者が26日、記者会見を開き、
「処分は軽く、納得いかない」と訴えた。

草加市の女性(38)と同市の男性(35)が会見に応じた。
ともに知的障害のある長男が、
教諭から暴言や体罰を受けたとしている。

同席した杉浦ひとみ弁護士によると、
学校側は今年5月22日の聞き取りで、
教諭が昨年5~9月、「顔をたたく。つねる。蹴る」などの
暴力行為を複数回したと認めたという。
だが県教育局の報告では「足に足をあてる」など
表現が弱められた。

教頭に対し、同僚の教諭や保護者から
体罰の訴えが何回かあったのに、
校長や県教育局への報告が遅れ、
問題を放置していたとも指摘。
「処分は減給だけで、謝罪や再発防止策が示されていない」と、
学校や同局の対応を批判した。

草加市の女性の長男(7)は、
心的外傷後ストレス障害(PTSD)の可能性があり、
治療を受けているという。
吉川署に傷害で被害届を出しており、
心的外傷に対する損害賠償を県に求める方針。
男性の長男(8)は、
教諭の「きらい」という暴言が引き金となり、
今年5月から学校に通えなくなった。
男性も被害届を提出するという。

三郷特別支援学校は、体罰防止マニュアルを作成し、
全教諭に配布済み。
処分の通知は保護者に郵送し、
「口頭で説明する予定はない」とする。
一方、前島富雄県教育長は25日の会見で、
処分について「確認できたものについて範囲内で決定した」
と妥当性を強調。
同局は保護者に「内容を説明したい」という。

◇楽しく通う姿で信頼生まれる

――処分をどう思う。

草加市の女性  昨年の1学期から頻繁に顔を腫らし
足にアザがあったが、教師が虐待するとは思っていなかった。
顔を抑えながらの夜泣きも始まったが理由が分からず、
事実が知らされたのは12月。
知的障害がある息子には言葉で説明して
安心感を与えることができず、精神状態は悪化している。
「やめて」「イタイ」と泣き叫ぶ息子を見ると、
なぜ早く気づけなかったかと自分を責めている。

――教育長は信頼回復のため、
保護者の参観を常に受け入れるとしている。

草加市の男性 仕事があって毎日
学校に行っていたら生活できない。
非現実的で、責任転嫁にもとれる。
学校には頻繁に行っているが、
一方的に話されるばかり。信頼できない状態だ。

――教室への防犯カメラ設置などの対処法もある。

草加市の女性  防止策を整備したうえ、
教師が心から理解しなければ、虐待はなくならない。
子どもが学校に楽しく通う姿を見て初めて、
信頼は生まれる。
------------------------------------------------
保育士新卒 新卒情報 保育士転職

コメント