子どもの携帯、わが家のルール作ろう


yomiDr
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最初は履歴チェックしても

夏休みに入り、携帯電話のメールで友達と
会話を楽しんでいる子どもも多いだろう。
ただ、短い文章だけのやりとりでは微妙なニュアンスが伝わらず、
人間関係のトラブルを招くこともある。
マナーの基本を教えておきたい。

京都市の女性(42)は6月、小学4年の娘が友達に送った
携帯電話のメールを見て驚いた。
〈なぜ返信しないの?〉という一文に
怒った顔の絵文字が添えてあったのだ。
わけを聞くと、友達が返信をくれないからという。
娘に携帯電話を持たせたばかりだった。

軽い気持ちのメールだったとしても、
友達が強い怒りのメッセージと受け止めるかもしれない。
「送信前に落ち着いて読み返そうという考えが
娘にはなかったようです。
友達関係がこじれないよう、相手の親に連絡し謝りました」

情報モラル教育に詳しい佛教大教授の
原清治さん(教育社会学)は
「短いメールの文章では、
表情や口調までは伝わらず誤解を生みやすい」と指摘する。
あやふやな表現も避けるべきで、
丁寧に言葉を選ぶよう教えてやりたい。
例えば、「危ない」という意味の「やばい」を、
「すごくいい」という肯定の意味で使う子どもがいる。
〈ケーキがやばい〉という字面だけでは、
どちらの意味かわかりにくい。

「15分ルール」といった返信の制限時間を
仲間内で約束事にしていないか注意したい。
返信が遅いと感情的になりがち。
「常に携帯を手元に置いてメールを確認しないと
不安になってしまう」と原さん。

携帯電話に振り回されない生活習慣や
コミュニケーションのマナーを身につけるため、
原さんは親子のルール作り=別表=を呼びかける。
子どもが適切に使っているか確かめるため、
「最初は親がメールや着信履歴をチェックすることを、
携帯電話を持たせるときの条件にしてもいいのでは」という。
ただし、ルールを作っても守られなければ意味がない。
「子どもだけに強いるのではなく、
家族全員で取り組むよう心がけよう」

最近は、インターネット上の掲示板やブログへ
携帯電話から書き込むことが増えた。
子どもたちが情報交換に使うケースもあるが、
こうした場での誤解や行き違いが、いじめに発展することもある。

内閣府が昨年6月、
10~17歳の子どもとその親約2000組に尋ねた調査では、
小学4~6年生で「自分の携帯電話を持っている」は
17%、中学生で43%いた。
ネット上に悪口を書き込まれたり、
チェーンメールが送られたりした経験のある子どもたちもいた。

「携帯電話を手放さなくなった、
逆に関心を失ったなど急に態度が変わった時は
トラブルが疑われる」と原さん。
個人で解決できないケースもあるので学校に相談しよう。

マルチメディア振興センター(東京)は、
学校や保護者らの求めに応じて、携帯電話のマナーや、
ネットいじめ対策などを学ぶ出前講座
「e―ネットキャラバン」を無料で開催している。
15人以上のグループで申し込める。
窓口は、同センター(03・5403・1090)。
積極的に活用し親子で知識を深めたい。
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