岐阜市の森に幼児教育の拠点 ドイツ人夫婦が開設


岐阜新聞web
------------------------------------------------
◆来春開校、先進地で理念学ぶ

北欧を中心に広まっている森林での幼児教育
「森のようちえん」の活動を広めようと、
40代のドイツ人夫婦が来年4月から
岐阜市三田洞の「ながら川ふれあいの森」を拠点に、
無認可幼稚園「ぎふ森の妖精ようちえん」を開設する。
森のようちえん活動は全国各地に広がっているが、
先進地のドイツ人が運営に関わるのは全国でも珍しいという。

設立するのは、岐阜大学地域科学部准教授の
フラクシュタイン・アレクサンドラさんと夫のハラルトさん。
アレクサンドラさんは、同僚の同大教育学部の
今村光章准教授が2009年に設立した
自然体験活動「ぎふ☆森のようちえん」の立ち上げに関わった。
その後、長女の出産を機にドイツに戻り、
本場の森のようちえんの理念や活動内容を学んだ。
帰国後の今年4月には試験的に活動する
「ぎふ森の妖精ようちえん」を立ち上げ、
年間通して森の中で幼児を育てる
無認可幼稚園の設立準備を進める。

森のようちえんの特徴は、
自然の中で自由な遊びの時間を大切にする点。
遊び道具は自然の中から探し、
親は子どもの行動を極力見守る。
「木に登りたい子がいても大人は安易に手を貸さない。
どうやったら登ることができるのか、
子ども自ら考えることが自主性を育てるのです」。
アレクサンドラさんは語る。

森のようちえんの活動は福島県の原発事故以降、
全国で増加しているという。
全国組織「森のようちえんフォーラム」の加盟団体は、
数年前まで20~30団体だったが、近年は100団体以上。
幼児教育が専門の今村准教授は
「当たり前と思っていた自然が子どもにとって必要だった
ということを親が再認識したのではないか。
子どもの自然体験を見直すきっかけにしてほしい」
と話している。

ぎふ森の妖精ようちえんは今月と来月、
2歳児以上を対象にした夏のお試し体験を開く。
体験日は今月が6、7、20、21日、
来月が3、4、10、11日の午前10時から2時間。
参加費は1人500円。

問い合わせ、申し込みはアレクサンドラさん、
メールアドレス、hopf@gifu‐u.ac.jp

【森のようちえん】
 1950年代からデンマーク、ドイツなどを中心に広まった。
自然体験イベントを主な目的とした「行事型」、
幼稚園などが定期的に森に出掛ける「融合型」、
年間通して森の中で保育する「通年型」など
活動の形態はさまざま。
ドイツでは、通年型の活動が主流となっている。
------------------------------------------------
保育士新卒 新卒情報 保育士転職

コメント