【山梨】消えゆく子どもみこし


山梨日日新聞
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少子化進む大月八坪・大寺集落、中学生2人のみ
「あと2年…盛り上げたい」

少子化が進む大月市内で、地域の子どもたちが
みこしを担ぐ行事が徐々に姿を消しつつある。
同市七保町瀬戸地区の八坪・大寺集落では
100年以上続けているが、
現在は地元の子どもが中学生2人のみ。
最後の生徒が卒業する3年後は開催の見通しが立たないものの、
地元住民は「できる限り続けたい」と
毎年近隣の集落に協力を呼び掛け、
今年も元気な声を響かせた。
「わっしょい、わっしょい」-。
7月28日、子どもたちの声が響いた。
集落内を1軒ずつ訪問し、
軒先で重さ約100キロのみこしを上下に揺らして
家内安全を願う様子は、夏の風物詩だ。

小俣徳夫さん(63)方は、先祖代々みこしの指導者を務め、
小俣さんで6代目。小俣さんによると、
以前は担ぎ手の小中学生が50人以上いた。
ほかの集落の子どもみこしと行き会って
「けんか」になることもあったという。

だが、少子化で担ぎ手が減り、
10年ほど前から瀬戸地区の集落では
子どもみこしの行事が次々となくなった。
八坪・大寺集落も今は中学生2人のみだが、
小俣さんは「伝統の火を絶やしたくない」と
今年は自宅裏のみこし保管庫を改装したほか、
近くの集落の協力を受けて約15人の小中学生を集めた。
頭取を務めた八坪・大寺集落唯一の猿橋中3年、女性(14)は
「小さい頃から毎年担いできた。
みんなで声を掛け合うのが楽しい」と笑顔を見せた。

現在、最年少は中学1年生。
小俣さんは「地元の子どもが全くいない状況では、
ほかの集落に呼び掛けるのも難しいかもしれない」と感じているが、
「まずはあと2年、しっかり盛り上げたい」という。
最年少の女性(13)は「おみこしは年に一度の楽しみ。
自分が卒業するまで続けたい」と話している。
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