児童防犯意識高めて…自ら調査「危険場所地図」


YOMIURI ONLINE
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 通学路や学校周辺で犯罪に遭う恐れのある
細い路地や薄暗い場所などを子どもたちが探り、
地図上に示す「地域安全マップ」を作製する取り組みが、
県内の小学校に広がっている。
マップ作りを通じて子どもたちに「危険な場所」を理解してもらい、
犯罪から身を守る意識を持ってもらうのが狙い。
子どもに対する声かけ事案は増加傾向にあり、
県や県警は、マップ作製の注意点などをまとめた
教材作りを進めるなど力を入れている。(升田祥太朗)

 「危険な場所を見つけるキーワードは
『入りやすい場所』と『見えにくい場所』」。
19日、広島市立大芝小で行われた地域安全マップ作りの授業。
4年生約70人を前に、県の担当者がイラストを示しながら、
ポイントを説明した。

 その後、児童は5、6人のグループに分かれ、
デジタルカメラを手にキーワードを思い出しながら
学校の周りを観察。
教室に戻ると危険と感じた場所で撮影した写真と、
「草木や塀などで囲まれ、周囲から見えにくい」などと
理由を書き込んだ紙を、地図に貼りつけていった。
女児(10)は「いつも歩く道でも、
危ない所がたくさんあることが分かった」と話した。

 地域安全マップは、小宮信夫・立正大教授(犯罪社会学)が提唱。
県内では、2005年11月に広島市内で起きた
小1女児殺害事件を受け、
通学路の防犯対策として広がり始めたという。

 県県民活動課は10年度から、
希望する学校に職員や大学生の
ボランティアをマップ作りの講師として派遣。
11年度は23校、今年度も22校で出前授業を行う。
県教委の調査によると、11年度にマップ作りをした
県内の公立小学校は461校で、
全体の88・5%。中学校でも111校(45・5%)に上った。

 県警によると、今年に入ってからの
中学生以下の子どもを狙った不審な声かけ件数は、
8月末までで前年比15%増の487件。
今月4日には、小学6年の女児が
大学生に連れ去られる事件が起きている。

 同課は今後、学校の教員らが
子どもに指導する際の参考になる教材作りを進める方針で、
担当者は「目的はマップ作りではなく、
通学路以外の場所でも、子どもが危険な場所を
直感的に判断する力を養うこと。
継続的な取り組みにしていきたい」としている。
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