児相で対応中の虐待1668件を再点検…三重県


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 鈴木英敬・三重県知事は29日の
県議会予算決算常任委員会で、
県内の児童相談所が虐待の通報を受け、
家庭訪問などの対応をしている事例が
計1668件あることを明らかにした。

 四日市市で生後10か月の女児が母親(24)に
暴行されて死亡した事件では、
北勢児童相談所が家庭訪問をしていたにもかかわらず、
虐待を見抜けなかったことから、
県は各事例について対応のあり方を再点検する。

 県内五つの児童相談所で対応件数が
最も多いのは北勢の577件で、
次いで中勢の566件、伊賀の258件など。
このうち、6歳以下の乳幼児が虐待を受けたケースは
計687件と4割を占める。
一方、対応する児童福祉司などのケースワーカーは
計34人と、慢性的な人手不足になっているのが現状という。

 児童相談所は個別事例ごとにケース会議を開き、
「1週間に1度、家庭訪問する」
「1~2か月に1度訪問する」
「市町が見守りを行う」などの対応を決め、
児童に危険が及ぶと判断した場合は、一時保護に踏み切る。

 四日市市の事件では、職員が計4回、
家庭訪問したが、女児の顔にあざがなかったことなどから、
「緊急的な危険はない」と判断。
1~2か月に1度、家庭訪問することを決めていた。

 鈴木知事はこの日の委員会で、
児童相談所が対応している乳幼児の虐待事例について、
「危険性の認識や関係機関との連携など、
対応が適切かどうか再点検した上で、
対応を図りたい」と述べた。

 昨年度、虐待で一時保護された児童は178人と、
前年度に比べて60人増加した。
一時保護所があるのは北勢・中勢児童相談所だけで、
鈴木知事は「本庁や地域機関の体制についても、
今回の事案の検証結果を踏まえて検討したい」と語った。
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