ユニーク授業:東近江市立八日市野幼稚園 「千本づき」地域文化守る /滋賀


毎日jp
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 園児が威勢の良い「威勢音頭」のリズムに乗って
臼の周りをぐるぐる回りながら、
2メートル近い杵(きね)で餅をつく。
きな粉餅などにしてほおばり、一足早い正月気分を味わう。
東近江市立八日市野幼稚園で
毎年12月初めの土曜日に行われる名物行事「千本づき」だ。

 千本づきは、近くにある河桁御河辺(かわけたみかべ)神社の
例大祭前日に行われている伝統行事。
多くの人が心を一つにするため始まったとされ、
同園では「地域の文化を守り伝えよう」と
地域の人たちの協力で20年近く続けている。

 園児らは、身長の倍以上もある長い杵に
足を取られながらも「よいしょ、よいしょ」と声を合わせ餅をつき、
つき上がると杵の先に餅を付け「バンザーイ」。
つき上げた餅は、見学にきた未就園児もお相伴にあずかる。

 孫が入園したのがきっかけで千本づきの手伝いを始めた
同市神田町の枡田とみ子さん(68)は
「若いお母さんたちから『千本づきって知らないので、
ちょっと助けて』と言われて始めたが、もう10年。
この地域にしかない伝統行事なので、
子どもたちにもぜひ引き継いでほしい」と言う。

 川副知佐園長(52)は
「威勢音頭は園児にとって聞き慣れないリズム。
これが逆に受け園児は乗っている。
みんなで力を合わせて餅をつくことにも
何かを感じてくれている。
環境が変わり、行事の見直しの声も出ているが、
良い伝統はいつまでも守り続けたい」と話している。
【斎藤和夫】

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 ◆東近江市立八日市野幼稚園

 東近江市野村町860。4歳児39人、5歳児48人。
川副知佐園長。1959年開園。
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