「地球がお熱を出したよ」 甲府市の幼児向け環境教育


msn産経ニュース
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 甲府市が幼児環境学習として
平成16年度にスタートさせた市内の保育園や
幼稚園を巡回する環境教育事業が今年も続いている。
県立大学生「おはなしクラブ」の紙人形劇と
市環境保全課職員によるクイズを交えた約40分間に
「地球温暖化」や「環境保全」などの言葉は一切使われない。
紙人形劇は「地球がお熱を出した」ことで
北極で氷が解けシロクマ親子が離ればなれになる場面から始まる。

 紙人形劇は同大人間形成学科3年の武者綾香さんら
8人の学生が手製の紙人形を使って演じている。
子グマが母グマ探しの旅に出て、
中国では母グマに体形がよく似たパンダに出合い、
水不足で好物のササの葉が食べられなくなった話や、
日本ではツキノワグマから森の減少で
山に餌がなくなった話などを聞き、
原因が“地球が熱を出したため”と知る。
母グマと再会するのだが、
「熱を出した地球のお医者さんは地球に住んでいる人。
どうしたら地球が住みやすくなるか、考えよう」
とテーマアップして紙人形劇は終わる。

 クイズではより具体的に
「古いおもちゃを捨てるのは、良いこと?悪いこと?」
「床にジュースをこぼしてしまった。ティッシュで拭くのは?」と
資源の無駄遣いを意識させ、
「照明のつけっぱなし、水道水の出しっぱなしを
家でしていませんか」と問う。
クイズを重ねて「してはいけないこと」を
意識させるプログラムだ。
園児たちは紙人形劇やクイズを「面白かった」と話していた。

 甲府市では15年3月策定の市環境基本計画で
幼児環境教育の推進を掲げ、
16年度から県立大の協力を得て環境教育事業を展開。
市内の保育園、幼稚園計67施設で
巡回実施する計画になっている。

 市環境保全課の梅沢賢一課長は
「幼児期から環境に関心を持つきっかけづくりで始めた事業。
物を大切する心や環境に配慮した
生活習慣を身に付けさせることが事業の目的」と話す。
さらに家で両親らと環境について話すことで
事業効果の拡大に期待している。
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