子育て世代の女性、運動習慣減少 子供と外遊び→共に体力アップ


SankeiBiz
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 運動習慣のある、20~30代の
子育て世代の女性が減っている。
仕事や家事、育児で忙しい世代。
しかし、子供と一緒に体を動かすことで、
自身の健康だけでなく子供の体力や
運動能力を高めるきっかけになるという。(戸谷真美)



 文部科学省が今月公表した
平成23年度体力・運動能力調査によると、
「週1回以上運動する」女性は20~24歳で40%、
30~34歳で38%、40~44歳で41%。
26年前の昭和60年度に比べ、
20~30代では約10ポイント減った。
一方で、50~54歳は28%から50%に増加。
男性ではいずれの年代でも増加傾向だ。

 調整力を養う

 「働き盛りの若い世代は、
まだ自身の健康管理に対する関心が低い。
他の楽しみも多く、運動やスポーツが
選択肢に挙がってこない人も多いのでは」と話すのは、
日本体育大学女子短期大学部長の時本久美子教授。
働く女性が増え、仕事や家事、育児で
時間が取れない人も多い。

 20~40代は子育て世代でもある。
特に親と過ごすことが多い幼児期は、
身体機能の発達がめざましい。
子供と一緒に体を動かすことはママ自身の健康だけでなく、
子供の運動能力を高めるうえでも効果的だ。

 とはいえ、運動には自信がない、という人もいるだろう。
時本教授は「スポーツ、と考えなくて大丈夫。
簡単な『遊び』で十分」とアドバイスする。
心身の発達が十分でない幼児期の無理な運動は、
かえってけがをすることもある。
 公園での運動遊びはジャングルジムがおすすめ。
「細いパイプをつかんでよじ登ったり、
不安定な所に立つ、狭い所をくぐるといったことで、
平衡性、柔軟性、巧緻性といった調整力が養われます」
(時本教授)

 体のさまざまな部分を適切に使い、
動作をコントロールする力が自然に身に付く。
このとき、見ているのではなく一緒にやってみると、
意外といい運動になることに気づく。
追いかけっこをしたり、手をつないで引っ張り合ったりするなど、
短時間でも一緒に体を動かすといい。

 気負わず楽しむ

 運動能力には調整力のほか、
敏捷(びんしょう)性や持久力も含まれるが、
敏捷性は鬼ごっこやボール遊びで伸ばすことができる。
持久力は、反復練習の意味が理解できるようになる
小学生になってからでいいという。

 時本教授は「買い物に出掛けた際は、
じゃんけんなどをしながら軽めの荷物を持ち合ったり、
寄り道をしながら散歩したりするなど、
生活の中でできる遊びを一緒に楽しんでほしい」とアドバイスする。
文科省スポーツ振興課では
「子供だけでなく、大人も運動する人としない人が
二極化しつつある。
地域に親子で一緒に体を動かせる環境を整えていきたい」
と話している。
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