運動会 学芸会 ビデオ撮影のコツ


東京新聞
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 運動会や学芸会のシーズン。
子どもの活躍をビデオに収めたものの、
出来栄えがいまひとつ、という人も多いのでは。
自らもビデオカメラで娘の成長を記録してきた
日本大学芸術学部教授の鈴木康弘さん(映像演出)に
コツを聞いた。 (砂本紅年)

 まずは、運動会から。事前準備が大切だ。
子どもの出番について情報を集める。
紅組か白組か。短距離走なら何番目に走るか、ゴール地点はどこか。
集団演技ならどの辺りにいるのか-。

 そして、当日朝、出掛ける子どもが意気込みを話す
姿をおさえてビデオ撮りをスタート。そして運動会へ。

 「お子さんを追いかけてしまう気持ちは分かりますが、
それだけを撮らないのがポイント」と鈴木さんは話す。
具体的にはプログラムや空の様子をはじめ、
応援している家族、友人らの姿なども織り交ぜる。
子どもが出ていない時は会場を歩いて、
先生たちが準備している風景や優勝旗、得点板なども撮る。

 「ドキュメンタリーを撮る感覚。競技だけでなく、
周囲の映像を挟むと、後で見て
当日のことがよく思い出されるでしょう」

 また、撮りっ放しにせず「つなぎ撮り」も大切。
例えば玉入れで、どこに子どもがいるか分からず、
探している時までカメラを回す人がいるが、
画面が揺れ、後で見る気がそがれる。
「決めたら撮る。撮ったら止める」が鉄則だ。
入場行進も最初から最後まで撮り続けるのではなく、
しばらく撮ったら止めて、別の映像を挟む。

 また、ズームやカメラを動かすのが早いと
画面が見づらくなるので、極力ゆっくり。
短距離走では、子どもを画面の真ん中にするのではなく、
目線の先に空間をいれると、いい構図になる。
望遠を使うなら三脚などで固定するとブレない。

 競技終了後は、子どものインタビューを撮ると臨場感が増す。
子どものいる場所に近づけなければ、家族や友人らのコメントを。
帰宅してからの感想も録画しよう。

 学芸会の場合も、プログラム、
学校の雰囲気や看板なども撮っておきたい。
いい映像を残すには、子どもの出番がいつごろで、
どこから出てくるのか、せりふのタイミングなどを
聞いておくとよい。

 学芸会では運動会と違い、
同じ場所で一定時間撮りっ放しになるので、三脚が必要。
最前列より、舞台全体が見渡せる位置がいい。
「操作はゆっくり」「子どものアップばかりにしない」は運動会同様。
出番の前に会場全体の雰囲気を押さえたり、
子どもが出ない劇も簡単に撮っておくと
ドキュメンタリー性が高まる。
◆電池、メモリー 予備の準備を

 バッテリー切れやメモリーがいっぱいという
トラブルを避けるため、予備の準備を。
また、撮影データには簡単なタイトルを付けておくと便利だ。
「後で見ることを考えて、
見やすい映像や整理を心掛けたいですね」
と鈴木さんは話した。
◆いい映像を残すには

・出番など情報を集める

・朝や終了後の子どもの話を撮る

・競技や演技だけでなく、周囲の映像を撮る

・撮りっぱなしにせず「つなぎ」撮り

・ズームなどは極力ゆっくりと

・学芸会では三脚を使用。舞台全体を見渡せる位置で
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