全国の保育所、86%で非正規雇用 公立では2人に1人


日本経済新聞
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 非正規雇用の保育士が増え、
2011年度には全国の公私立保育所の85.9%で
働いていることが全国保育協議会(東京)の調査で分かった。
非正規の保育士を雇用している公立保育所では
2人に1人に達しており、私立に比べ多さが顕著。
地方自治体が厳しい財政状況から
人件費抑制を進めたためとみられる。
子育て支援の現場で不安定な働き方が
広がっていることに懸念の声も上がりそうだ。

 背景には早朝や夜間を含む長時間保育など
保護者のニーズが多様化し、
短時間パートの保育士を雇って対応せざるを得ない実態もある。

 調査は昨年10月から今年2月にかけて実施。
全国の認可保育所の約3分の1に当たる8205施設が回答した。

 非正規の保育士を雇用している
公私立保育所は前回調査の06年度より8.2ポイント増えた。
勤務する保育士のうち「非正規雇用が70%以上」
と答えた保育所は、全体の9.4%で前回比4.5ポイント増加。
公立だけで見ると6.4ポイント増えて12.7%に上った。
私立では6.1%(2.9ポイント増)だった。

 保育士のうち非正規で働く割合
(全員が正規雇用の保育所を除く)は
平均45.6%で前回調査の06年度に比べ4.0ポイント増。
公私立の別で見ると、公立は53.5%で、
私立の38.9%に比べ非正規化が著しい。

 非正規化の進行と表裏一体で、
保育サービスは多様になっている。
調査では、「延長保育」を実施している保育所は
9.8ポイント増の70.5%。
「病児・病後児保育」は8.3%で4.5ポイント増えた。

 協議会は「労働条件の厳しさに比べ、
賃金面で恵まれているとはいえない」として、
保育士の待遇改善が必要だとしている。〔共同〕
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