自殺対策:子供の自殺、言動で察知 さいたま教委、教師向け手引作成


毎日jp
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 ◇「イライラ」「欠席」→緊急度1
/「周囲に宣言」「遺書」→緊急度3

 子供たちの自殺を防ごうと、さいたま市教育委員会は、
児童や生徒の言動から自殺の危険性を
事前に察知し対応する教師向けの手引を作成した。
自殺につながりやすい言動を緊急度別に3段階に分け、
それぞれ対応策を盛り込んでおり、
9月に試験的に導入して以降、
50件を超える報告が寄せられているという。
文部科学省の担当者は
「子供たちの行動を緊急度別に分類した
自殺対策は珍しい」としている。【林奈緒美】

 市教委は08年、市立中3年の女子生徒(当時14歳)が
自殺したのをきっかけに、
生徒や児童を対象にした心理アンケートを実施するなど
自殺対策の強化を図ってきた。
しかし、子供の自殺が全国各地で相次いでいることを受け、
より実践的な対策を盛り込んだ手引の作成を決めた。

 手引には、市内で過去に起きた事例などを基に、
自殺につながりやすい児童・生徒の言動を例示。
その内容によって緊急度1〜3に分類し、
教師らに(1)本人との面談(2)保護者への連絡
(3)市教委への報告−−
などの対応を取るよう求めている。

 例えば「『死にたい』などのメールを友達に送っている」
「自殺の道具を用意している」などが
確認された場合は「緊急度3」となる。

 ある市立中では、女子生徒が
「死にたい」などとノートに書き込んでいることを担任が把握。
関係職員を集めた会議を開催し、
その後、市教委に報告した。
臨床心理士による面談を実施した他、
女子生徒が登下校時に一人にならないように
見守る体制をつくった。
この生徒は現在、定期的に
面談を受けながら通学しているという。

 市教委は9月、市内の小中高など
計166校に手引を配布。
該当する事案は54件(2日現在)に上るという。
村瀬修一指導2課長は
「手引によって教師の観察力が高まり、
迅速で適切な対応ができるようになってきたのではないか」
と話し、桐淵博教育長は「子供たちのサインを絶対に見逃さず、
一人も自殺させないようにしたい」と強調している。

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 ◇自殺の危険性が高い場合の具体例

 ◆緊急度3

・自殺の具体的な手段、日時などを決めている

・周囲に自殺を宣言している

・遺書や自殺に関するメモを書いている

・自殺するための薬やロープなどを用意している

 ◆緊急度2

・リストカットなど自傷行為がみられる

・成績が急激に低下する

・身だしなみを気にしなくなる

・自己否定的な言葉が多く死や非現実的なものに興味を持つ

 ◆緊急度1

・遅刻や欠席が目立つ

・元気が無くおどおどしている

・少しのことでイライラする
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