児童の目線でいじめ映画化


中国新聞
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 大和小(島根県美郷町)の演劇クラブの児童6人が、
いじめをテーマにした映画を完成させた。
短編映画の制作に取り組む「しまね映画塾」に
毎年参加する同校職員石川大介さん(36)が
児童のアイデアを脚本にまとめた。
9日午後0時15分から同町粕渕の町山村開発センターである
「人権のつどい」で上映する。

 「ごうとゆうきと親友と」と題した約30分の映画。
大和小に通う「ゆうき」は、
学校にすみ着く子どもの幽霊「ごう」と出会う。
学校の昔話に詳しい「ごう」との会話に夢中になるうちに、
級友との関係に溝が広がる―という筋書きだ。

 いじめを描くアイデアは「ゆうき」を演じる
6年高田友吾君(12)が思い付いた。
「相次ぐいじめのニュースを見て、
思いやりの大切さを伝えたかった」。
学校を中心に半年かけて撮影した。

 幽霊と会話する「ゆうき」を「気味悪い」と
仲間外れにする同級生は、西田淳君(12)と
西嶋亮介君(11)が演じた。
「いじめる側も『もし自分が反対の立場だったら』
と不安なのかも」と西田君。
西嶋君も「いじめる演技をするだけでも心が痛かった」と振り返る。

 級友に避けられて悩む「ゆうき」の前で、
「ごう」が幽霊になった理由を明かす場面がクライマックスだ。
演劇クラブが制作した映画は今回が4作目。
監督を務めた金子正志教諭(35)は
「社会問題に目を向け、
さまざまな立場を演じることで成長できたのでは」
と目を細めていた。

【写真説明】金子教諭(右端)と完成した
映画の内容を確認する前列左から西田君、西嶋君、高田君
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