【石垣市】事前調整なく野党が反対 幼稚園預かり保育事業


八重山毎日新聞
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学童団体も反発 議案可決も今後に波紋

石垣市議会臨時会に上程された
2012年度一般会計補正予算案は9日の本会議で、
市立幼稚園4園で預かり保育を実施する交付金事業をめぐり、
野党側が「民間学童との調整ができていない」
と議案の差し戻しを求めて反対した。
5つの民間学童施設で組織する
市学童保育連絡協議会(小底弘子会長)などと
調整していないことが判明したためで、
小底会長も「行政として事前に相談するのが筋ではないか」と反発した。
議案は与党などの賛成多数で可決されたが、
今後波紋を広げそうだ。

 市立幼稚園での預かり保育については
中山市長の公約の一つだが、
これまで同保育を担ってきた民間学童クラブや
民間保育所への「民業圧迫」が懸念されており、
同協議会は8月3日、「話し合いの場の設置」を市に要請。
市は9月5日、中山義隆市長名で
「これまで幼稚園児の午後の保育を担ってきた
民間保育所や幼稚園学童との意見交換の場を
設けることは必要と考えている」と回答していた。

 7日の総務財政委員会で崎山晃学校指導課長は
幼稚園教育振興会議のメンバーに
学童側の代表が入っているとして「話し合っている」と説明したが、
この代表は別の保育団体の代表。
協議会側との意見交換はこれまで行われておらず、
本会議での質疑で前津究氏が
「課長の答弁は事実と差がある」と指摘した。
 崎山晃課長は「回答以降、協議会と
話し合っていないのは反省点」と認め、
「混同していた」と釈明した。
 野党側は「事実誤認があるので差し戻して審議すべきだ」
「これまで学童保育してきた
民間をないがしろにして一方的に進めるのは不公平。
時間的な猶予が必要だ」と主張。
石垣三雄氏が「予算を提案する前提として、
行政に先んじて頑張ってきた民間団体との調整を
しっかり行う責任をおろそかにしており、
議会として看過できない」と反対討論を行った。
 賛成者の討論者はなく、採決の結果、
与党10と中立系1人の賛成多数で可決された。

 議案可決に小底会長は「とんでもない」と怒り心頭に発し、
「要請の回答通りになっていない。
4園で実施するなら事前に相談すべきだが、なかった。
行政が音頭をとって話し合いをしましょうというのが筋ではないか」
と批判、協議会として対応を検討する考えを示した。
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