「宇宙に行きたくなった」子どもら星出飛行士と交信


YOMIURI ONLINE
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 横浜市港北区の慶応大日吉キャンパス協生館で
6日夜行われた宇宙飛行士・星出彰彦さん(43)と
小中学生らとの交信イベント。
国際宇宙ステーション(ISS)に滞在中の星出さんが、
大型ディスプレーの3D映像で
目の前に飛び出してきたかのように語りかけると、
子どもたちは感激した様子で笑顔を見せた。

 星出さんと交信したのは、東日本大震災で被災した
宮城県南三陸町と、星出さんの出身地、
東京都世田谷区の小中学生計20人。
震災後、世田谷区が南三陸町に職員を派遣。
南三陸町と世田谷区の子どもたちも
今年8月に宇宙航空研究開発機構(JAXA)の
筑波宇宙センター(茨城県つくば市)で行われた
「宇宙教室」で顔を合わせ交流を深めた。
以来、星出さんへの質問文を練り上げてきた。

 この日の交信イベントは南三陸町と世田谷区の
2会場にも同時中継された。
星出さんに向かって、同町立歌津中3年の女子と
同区立奥沢中1年の女子が「よろしくお願いします」とあいさつ。
映像が3Dに変わると、
専用のメガネをつけた子どもたちからどよめきの声があがった。

 女子2名は「地球外生命を信じますか」と質問。
星出さんは「はい、信じます。
この広い宇宙に生命が地球にしかない可能性は小さいと思います。
宇宙にはいろんな生命があるんじゃないでしょうか」
とにこやかに答えた。

 女子は「私と同じでうれしかったです。
宇宙に行きたくなりました」と目を輝かせていた。

 交信に使われたのは、
同大大学院システムデザイン・マネジメント(SDM)研究科が
2008年に導入した最先端映像システムの心臓部。
ディスプレーは180インチで、
4Kと呼ばれるフルハイビジョンテレビの
4倍の高精細映像が表示できる。
この日は、SDMの大学院生も星出さんと交信した。
デンマークの留学生、マーク・シャーマーさん(25)は
「地球と宇宙との交信が当たり前になる日が
そう遠くないことを実感した」と話していた。

◇慶大院が公開講座

 慶応大大学院システムデザイン・マネジメント(SDM)研究科は
6日、交信イベントに伴い、宇宙開発をテーマにした公開講座
「宙(そら)のがっこう」を同大日吉キャンパス協生館で開き、
約250人が参加した。

 冒頭、神武直彦(こうたけなおひこ)・SDM准教授が
「(星出さんのいる)宇宙ステーションは
地上から約400キロ地点で、
ここから大阪よりも近い」などと述べ、
聴衆を宇宙へいざなった。

 その後、3人の専門家が講義した。
狼嘉彰(おおかみよしあき)・元SDM委員長が
国際宇宙ステーションなど宇宙開発の歴史を解説。
矢野創(はじめ)・JAXA宇宙科学研究所・学際科学研究系助教は
宇宙開発の未来を話し、久保田晃弘(あきひろ)・多摩美大教授は
芸術を目的にした超小型衛星について語った。

 パネルディスカッションも行われ、
聴衆からも活発に意見が出された。
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