経済的に苦しい子どもに学習支援、「貧困の連鎖」断ち切れ/川崎


カナロコ
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 生活保護受給世帯など、
経済的に苦しい家庭の子どもたちを対象にした
学習支援の活動が、川崎市川崎区で根付いている。
子どもたちに安心できる居場所をつくることで
学習への意欲を高めてもらい、
「貧困の連鎖」を断ち切ろうという取り組みだ。
支援を行っている社会福祉法人は
「地域で支援が必要な子どもはまだ多く、
今後はケースワーカーなどと連携し、
活動を広げたい」と話している。

 火曜日の午後8時。同区桜本の教会脇にある教室で、
15人ほどの中学生が英語や数学などの
参考書と熱心に向き合っていた。

 「Morning(朝)ならBreakfast(朝食)、Noon(昼)なら何?」

 先生役の大学生の問いに、1年生の女子生徒が答える。

 「Lunch(昼食)でしょ」「そう、完璧!」

 社会福祉法人「青丘社」(同区)が行う
「学習サポート事業」の授業風景だ。

 貧困を理由に将来の夢を自ら諦めてしまう
子どもたちを、少しでも減らしたい-。
生活苦で学習塾などに通えない生徒らを対象に、
2008年から始まった同事業。
今は週2回、中学1~3年の生徒が通う。
毎回各自のペースで学習を進め、
大学生ら数人のボランティアが横について教える。

 「明日から入試前の大事なテストなんです」。
そう話す3年生の男子生徒は教室に通って1年4カ月。
以前は自宅で自分なりに勉強していたが、
思うように成績が伸びなかったという。

 「身に付く感じが楽しい。
やっていくうちに点数も上がって達成感がある」。
将来はパティシエになりたいという男子生徒。
高校は調理関係の学科に進みたいと考えている。
「教室に通って夢が広がった。
人生が変わった感じがします」。
目を輝かせ、楽しそうに夢を語った。
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