風船が取り持つ縁 名古屋の幼稚園と日進東中


中日新聞
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 メッセージバルーンが縁で、飛ばした名古屋市の園児と、
拾った日進市の中学生の間でほのぼのとした交流が生まれた。
直線距離にして十キロほど。
はるか遠方に届いた「感動の出会い」があるわけではないが、
近さゆえに親しみある交流がスピーディーに実現した。

 風船を飛ばしたのは名古屋市緑区の池上台幼稚園児。
拾ったのは日進市日進東中学校の生徒。
同校体育館で十七日、園児二十四人を招いた交流会があり、
三年一組の三十四人と体を使ったゲームで遊んだり、
劇を披露したりして楽しんだ。

 同園が創立三十五周年の記念に、
十月六日に開いた運動会で「子どもたちが
世界へ大きく羽ばたけるように」との思いを込め
「返事をください」とのメッセージ付きの風船を
三百三十個飛ばした。

 日進市内で風船を拾ったのは、
同校三年一組の男子と、一緒にいた数人の友人。
同園の男児(4つ)からのメッセージだった。
男子は学校に風船を持参し級友に
「みんなで返事を書こう」と提案した。

 園関係者と保護者は返事が返ってきたことを喜び、
同校と相談し交流会を企画。
同校は道徳の授業に組み入れることにした。
風船を飛ばした男児は風邪で欠席したが、
バスで訪れた園児たちは中学生のお兄さん、
お姉さんたちの心のこもった歌、
紙芝居やボール遊びなどの歓迎式典で大はしゃぎ。

 さらに生徒がネズミ役、園児がネコ役となり、
生徒の腰に付けたしっぽ(タオル)を捕る鬼ごっこ
「しっぽとりゲーム」ですっかりうち解けた。
生徒によるクリスマスにちなんだ劇も楽しんだ。

 風船が取り持った不思議な縁で、
見知らぬ同士だった園児と生徒は
家族のように親しみを感じた様子。
最後の「さよならの式」ではサンタクロースにふんした
生徒から手づくりのプレゼント、
園児からはお礼の手紙が渡された。
生徒と園児は手をとりあって出口へ。
生徒らは「また来てね」と再会を約束して見送った。
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