子供にも「リポビタンD」 未来の需要掘り起こし 大正製薬「リポビタンDキッズ」


日本経済新聞
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 大正製薬は、5~14歳の子供を対象にした
ミニドリンク剤「リポビタンDキッズ」を9月3日に発売した。
指定医薬部外品で、成長期に不可欠なカルシウムをはじめ、
各種のビタミンやタウリンなどの栄養成分を豊富に含み、
滋養強壮などの効果があるという。

 子供向けであることを配慮し、カフェインはゼロにした。
味は子供でも飲みやすいミックスフルーツ味。
デザインは、リポビタンDのブランドイメージを踏襲しながら
「Kids」と大きく表示し子供向けであることを分かりやすく表現した。

 価格は153円、販売目標は年間4億円。

【日経産業地域研究所研究員の視点】

 「リポビタンD」は日本を代表するドリンク剤のブランドだが、
最近の販売は漸減傾向にある。
2010年3月期のメーカー出荷額は494億円、
11年3月期は489億円、12年3月期は474億円だった。

 景気低迷による残業の減少、
競合の激化といった要因に加え、
消費者の購買行動の変化も減少の要因になっている
というのがメーカーの見方だ。
1999年の規制緩和で、それまで薬局や薬店でしか
購入できなかったドリンク剤が
スーパーやコンビニエンスストアで購入できるようになった。
身近な店舗で手軽に買えるようになったことで
まとめ買いが減り、必要な分だけを
必要なときに買う消費者が増えた。

 父親や母親が冷蔵庫に買い置きしている
ドリンク剤を子供も飲み、その味に慣れて
大人になってからも飲むという
循環がなくなりつつあると大正製薬はみる。
ブランドの未来の消費者を掘り起こそうというのが
「リポビタンDキッズ」の大きな狙いだ。
同社では、少年野球やサッカーなど
スポーツ大会の会場、夏休みのラジオ体操、
学習塾などで試飲の機会を設けていく考えだ。
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