震災時の育児法を共有 仙台のNPOが体験手記一冊に


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 NPO法人みやぎ母乳育児をすすめる会(仙台市)が、
県内の育児中の母親や産婦人科医による
東日本大震災の体験手記21本を集めた冊子を発行した。
社会全体で災害時の乳児の栄養補給に関する知識を共有し、
母子への支援について考えてもらうのが狙い。
水や食料が入手困難な中で、乳児に母乳や
粉ミルクを与える際の参考となるマニュアルも併せて掲載した。
 手記にはオムツや清潔な水の不足、
厳しい寒さに直面した母親の声が記されている。
助産師が避難所で母親の相談に乗ったり、
夜泣きや授乳に対処するための小部屋を
用意してもらったりした話も載っている。
 編集に当たった仙台市立病院の
渡辺孝紀産婦人科部長(55)は震災発生の約1週間後から、
県内の避難所を巡回。
保健師らでさえも、粉ミルク作りの際の注意点など、
基本的な知識が足りない現状を目の当たりにした。
 マニュアルには、母親が一時的に食べ物を口にできなくても、
普段と変わらない栄養分を持つ母乳が出ることや、
哺乳瓶の代わりに紙コップで粉ミルクを
口に含ませる裏技を記載した。
 渡辺さんは「普段、母乳で育てている母親をはじめ、
災害支援に関わる全ての人に知ってほしい」と説明する。
お湯や哺乳瓶が不要な母乳は災害に強く、
渡辺さんは「母乳育児を推進することが、
防災の観点からも大事だ」と強調。
災害時はストレスにより母乳が出にくくなるため、
食料支援やプライバシー確保など
周囲の理解と配慮が不可欠だという。
 冊子は50部ほど残っており、希望者に提供する。
連絡先はメールアドレスm.bonyu@gmail.com
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