日本建築学会支部も保存要望 九段小・幼稚園


東京新聞
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 建築を研究する大学教授らでつくる
一般社団法人「日本建築学会関東支部」(安達俊夫支部長)は、
改修が検討されている「復興小学校」の
千代田区立九段小・幼稚園(三番町)の校舎の
全面保存を求める要望書を石川雅己区長らに提出した。
改修方法をめぐって「全面的保存」と「復元的保存」の
両案があるが、区教委の設置した協議会は
本年度末にも方向性を打ち出す。

 復興小学校は、一九二三(大正十二)年の関東大震災の後、
東京市(当時)が建て直した鉄筋コンクリートの小学校。
曲線を生かした、美しいデザインが特徴だ。

 関東支部では、二六年に竣工した九段小・幼稚園の校舎は、
復興小学校の中でも建築が早い「初期型」であり、
非常に優れた意匠であると指摘。
廊下側の窓の床上の高さが教室と同じ七十五センチで、
廊下が開放的な点などを挙げた。
「かけがえのない文化遺産の価値を
最大限配慮した保存改修を」と訴えた。

 九段小・幼稚園のPTAは九月、保護者に対し、
「全面的保存案」と校舎を全面改築し外観は
建設当時のイメージを継承する「復元的保存案」を提示し、
アンケートを実施した。
安全面への不安などから復元的保存を支持する声が82%、
「古いものの良さ、価値を伝えていく」とする
全面的保存は12%だった。 (井上幸一)
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