NK細胞活性化で免疫力アップ インフル予防にも


msn産経ニュース
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 今年もインフルエンザの季節がやってきた。
ウイルスから身を守るためにも、
体に備わっている「免疫力」を高めたい。

 「体に侵入したウイルスや細菌などを撃退する
免疫細胞の中で、敵がいないか常に
体内をパトロールする“お巡りさん”のような
『NK(ナチュラルキラー)細胞』をご存じでしょうか」。
こう話すのは、伊万里有田共立病院(佐賀県有田町)の
井上文夫院長。

 さまざまな種類がある免疫細胞のうち、
ウイルスに感染した細胞を退治するNK細胞は
「敵に出くわすと先陣を切って闘い、
体内で毎日数千個ずつ生まれるがん細胞を
駆逐するのも仕事」という。
免疫力アップのカギを握る存在のようだ。

 「NK細胞の活性は年齢とともに低下します。
個人差もありますが、精神状態などの影響も敏感に受けます。
健康的でストレスのない生活を送ることが
活性化に不可欠です」

 興味深いデータもある。
同病院の調査によると、同町内の全小中学生に
毎日の給食でR-1乳酸菌入りのヨーグルト飲料を
約半年間続けて飲んでもらったところ、
インフルエンザ発症率が県全体や
周辺自治体の子供たちと比べて格段に低かった。
この乳酸菌には、NK細胞を活性化し、
免疫力を高める働きもあるとされる。
「インフルエンザ予防に効果を持つ可能性が
示唆された」と井上院長。

 インフルエンザ対策について
「免疫力アップはもちろんですが、
まず手洗いやうがいをよくすること。
予防接種も有効です。
とくに高齢者は積極的に受けてほしいですね」
と話している。(中山忠夫)
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