妊娠中のビタミンD不足が子供の湿疹と関係か―豪研究


健康百科
------------------------------------------------
 ビタミンD不足が体に及ぼす影響が注目を浴びており、
アレルギー疾患を引き起こす原因の一つともされている。
オーストラリア・西オーストラリア大学小児健康研究センターの
Anderson P. Jones氏らは、
へその緒や胎盤に含まれる血液、臍帯(さいたい)血の中の
ビタミンD濃度が低いことが、
子供の湿疹と関連する可能性を示すと、
米医学誌「Pediatrics」11月号に発表した。

生後1年間の湿疹発症が2.66倍

 Jones氏らは、アレルギーのリスクが高い
新生児231人の臍帯血中のビタミンD
(カルシフェジオール、25ヒドロキシビタミンD)の濃度を測定し、
母親のビタミンD摂取と子供の
生後1年間のアレルギー疾患発症との関係を検討した。

 臍帯血ビタミンD濃度は、母親の
サプリメント(栄養補助食品)としてのビタミンD摂取と相関したが、
食事からの摂取は影響していなかった。
また、日光を浴びる量による季節変動も認められたという。

 解析の結果、湿疹を発症した子供は
臍帯血ビタミンD値が低く、臍帯血1リットル中
75ナノモル以上の子供と比べ、50ナノモル未満だった場合は
湿疹が2.66倍多かった。

 以上のことから、Jones氏らは
「妊娠中のビタミンD不足は、
生後1年の湿疹リスクに関与していることが分かった。
予防のため、湿疹を発症している間の
ビタミンDの役割を調査する必要がある」と述べている。
------------------------------------------------
保育士新卒 保育士転職