先生の闘病に力かして 津森小児童が署名活動2013年01月24日


くまにちコム
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 益城町の津森小教諭、中園靖子さん(49)が、
手足の先から除々に筋力が低下する
「遠位型ミオパチー」という治療法のない病気と闘っている。
担任する4年生が先生の病気回復を願って、
治療法開発や国の難病指定を求める署名活動を展開。
署名数は1年間で1万人を超えている。

 中園教諭が熊本大医学部で遠位型ミオパチーと
診断されたのは2009年。
「30歳を過ぎたころから、ちょっとした段差でも転ぶようになり、
自分でもおかしいと思っていた」という。
次第につまさきが上がらなくなり、
現在は床などに引っ掛からないよう上体を
左右に傾けながらゆっくりとしか歩けない。
右手の指も自由が利かなくなりつつある。

 担任する4年生は3年からの持ち上がり。
児童たちは「3年生のとき、先生が病気のことを話してくれた。
みんなで力になりたいと思った」と話す。
その後、テレビ番組で遠位型ミオパチーの詳細や
署名活動のことを知った。

 児童たちの署名は昨年1月スタート。
全国の患者会が作成した要望書に、
「早く薬が出きて先生がぼくたち、わたしたちと
ずっといっしよに学校生活がおくれるように
みなさんの力をかしてください」と手書きの文章を添えた。
署名用紙を各家庭や飲食店などにも配布。
保護者、地域住民、教職員らの協力もあり、
署名数は1万人を突破した。

 中園教諭が歩いて移動するときは、
児童たちが手をつないだり、付き添ったりして気遣いをみせる。
「先生と子どもとの間に思いやりと絆が育まれ、
教育の原点を見るような気がします」と北森光代校長(59)。

 中園教諭は「子どもたちの思いに支えられて
ここまで来ることができた。私にとって子どもたちが薬です。
今後も、社会の理解を得ながら
署名を呼び掛けていきたい」と話している。(穀本純二)

 遠位型ミオパチー
 体の中心部より遠い部分から
筋力が低下していく筋肉の病気。
多くは20歳すぎに発症し、
歩行困難などで介助が必要になる。
全国の患者数は数百人といわれる。
「遠位型ミオパチー患者会」(東京)会員は
140人で、県内は中園教諭ら3人。
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