産後うつ病の可能性 乳児絞殺事件


朝日新聞
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 昨年2月、神戸市東灘区の女性(当時39)が
生後5カ月の長男を絞殺したとされる事件で、
神戸市は18日、発生原因などを検証してきた
第三者委員会の報告書を公表した。
報告書は女性が産後うつ病になっていた可能性を挙げて、
「(市の支援に)いくつかの問題点や
課題が見受けられる」と指摘した。

 この事件では、夫が単身赴任し、
育児休業を取って両親と同居していた
航空会社客室乗務員の女性が逮捕された。
「育児が楽しめず、そんな母に育てられる子どもが
かわいそうだと思った」と供述したとされるが、
不起訴処分となった。理由は明らかにされていない。

 検証したのは学識者ら7人の検証委員会
(委員長=芝野松次郎・関西学院大人間福祉学部長)。
女性に接していた市職員らの聞き取りをもとに背景を探った。

 報告書によると、女性は他都市で妊娠した後、
夫の東京転勤に合わせて神戸の実家に転居した。
出産1カ月後に神戸市の新生児訪問指導員(助産師)が
訪ねた際、今後のことを夫に相談できずに悩んでいると話し、
涙を流したという。

 「赤ちゃんをたたきたくなることがあるか」などを尋ね、
30満点で9点以上ならハイリスクと判定される
「産後うつ病質問票」の回答結果は10点だった。

 ただその後、女性が扶養手続きや健診で区役所を訪れ、
保健師と面談した際は「今のところ困ることはない」
などと話していたため、個別支援は不要と判断。
相談があれば対応することにしていたという。

 報告書は、高齢初出産▽妊娠中に転居
▽夫が単身赴任中▽子育て仲間がいない――
といった孤立化の要因が重なっていたと指摘。
出産後に面談した相手が全て異なる職員だったため、
信頼関係を築いて本心を引き出すのが難しかったとして、
支援態勢の充実が望まれると提言した。

 芝野委員長は「市の対応に明確な落ち度はなかったが、
社会的サポートが脆弱(ぜい・じゃく)だった」
と語った。(宮武努)

■事件までの経緯

2011年4月 妊娠中の女性が他都市から
神戸市に転入、両親と同居

8月 長男出産

9月 新生児訪問指導員が家庭訪問。
質問票の回答結果で産後うつ病の可能性が疑われる

11月 面接した保健師に「少しずつ
おおらかに子育てできるようになった」などと話す

12月 4カ月児健診で保健師に
「育児にだいぶん慣れた」などと話す

2012年2月 女性が逮捕される
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