耐震不足、再開めど立たず 京丹波の保育所分園


京都新聞
------------------------------------------------
 京都府京丹波町下山の町立上豊田保育所下山分園が、
建物の耐震性不足が判明して本年度から休園し、
再開のめどが立っていない。来年度の休園も決定。
改修には多額の費用がかかり、
町は今後の方針に頭を悩ませている。

 下山分園の建物は、1972年に下山幼稚園として建設。
保育ニーズの高まりで、2004年度から
上豊田保育所(豊田)の分園となり、
定員40人で1~5歳児までを預かっていた。

 一昨年、町が耐震調査を業者に委託。
昨年3月の途中報告で、
震災倒壊の恐れのある数値が出された。
園児の安全を配慮して、急きょ保護者会を開き、
4月から入園する予定だった23人は
他保育所に変更してもらった。

 9月にまとめられた正式な調査報告によると、
構造耐震指標(Is値)は、
最も古い保育棟(鉄骨平屋建て)が0・09、
1980年に増築した棟(同)が0・24で、
震度6強で倒壊の危険性が高いとされる0・3未満だった。
遊戯室も0・68。文部科学省は学校施設に0・7以上を求めており、
保育所も準じた耐震性が必要とされる。
改修費は1億3千万円ほど必要という。

 町は、10月に保護者や区長らに説明会を開き、
来年度も休園することを伝えた。
上豊田保育所に移った園児の保護者からは
「友達が多くなってよかった」という声もあったが、
「このまま閉園されるのでは」
「地域から子どもの声が聞こえなくなってさみしい」
との意見があった。

 下山分園は現在、職員らが週に1回巡回し、
清掃も続けている。
寺尾豊爾町長は、今後について
「将来的な児童数の動向や耐震補強の費用など
諸事情を考慮しながら、慎重に判断したい」と話す。
------------------------------------------------
保育士新卒 保育士転職