幼児期の読み聞かせが読解力を育む 国際学力調査も注目の読書体験


Benesse 教育情報サイト
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ベネッセ次世代育成研究所では、
このほど「幼児期から小学1年生の家庭教育調査」をまとめた。
調査では、小学校の勉強で力を伸ばすためにも、
入学前から「学びに向かう力」を養う
重要性が明らかにされている。
中でも注目すべきは「読み聞かせ」の効果だ。
教育ジャーナリストの渡辺敦司氏が解説する。

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調査では、保護者がどのくらい子どもに
絵本や本の読み聞かせをしているか尋ねています。
年少児では「ほとんど毎日」が27.2%、
「週に3~4日」は23.8%、「週に1~2日」も26.6%。
合わせると77.6%と、4人に3人を占めます。
仕事や家事で疲れていても、
読み聞かせをしようと努力している姿がうかがえます。

保護者が読み聞かせを「ほとんど毎日」行っている
年少児のうち、半数以上の55.5%は
「ほとんど毎日」絵本や本に接しています。
一方「週に1~2回」の読み聞かせでは、
「ほとんど毎日」絵本や本に接する割合は
25.8%にとどまります。
読み聞かせを多くすれば、
着実に子どもを本好きにさせることができるようです。

その後を見ると、「ほとんど毎日」「週に3~4日」
「週に1~2回」の合計は、年中児で70.1%、
年長児で58.1%と、徐々に下がります。
年長ぐらいになると「園にお任せ」
になっている可能性がありそうです。
その結果、小学1年生で
「図書館で本を読んだり、借りたりする」ことが
「とてもあてはまる」のは36.0%と、3人に1人程度です。

小学校低学年までの読み聞かせが重要なことは、
国際学力調査PISA(生徒の学習到達度調査)の
結果からも指摘されています。
読解力は国語だけでなく、
すべての学力の基礎となるものです。
読解力を育むには豊富な読書体験が有効ですが、
一人でどんどん本を読めるようになるまでは、
保護者が読み聞かせを続けることが不可欠です。
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