宮城・山元3人犠牲の保育所解体始まる 遺族「慰霊碑を」


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 東日本大震災の津波で園児3人が犠牲となった
宮城県山元町の町東保育所の園舎の解体が始まった。
東保育所は宮城、岩手、福島の被災3県の保育所で
唯一、保育中の子どもが亡くなったとされる。
遺族らは「幼い命が失われた事実を風化させないでほしい」
と訴え、跡地への慰霊碑建立を願っている。
 東保育所は1979年4月に設立され、
地元で多くの子どもたちを育んだ。
海から約1.5キロの位置にあり、
木造平屋の園舎は震災で全壊。
町は建物が使えなくなったことなどから解体を決めた。
町によると、工期は3月下旬までの予定。
跡地の利用方法や、新たな保育所の
設置場所は決まっていないという。
 震災当時、東保育所には約60人の園児がいた。
会社員渋谷亮さん(29)の長男、歩夢(あゆむ)ちゃんもその一人。
濁流に巻き込まれ、2歳10カ月で亡くなった。
 歩夢ちゃんは、生後約半年で入園。
健康でほとんど欠席せず、
仲の良い友達とボールなどで元気に遊んだ。
自分のことを「おにいちゃん」と呼び、
年下の園児の面倒を見ていた。
 保育所へ迎えに行くと、笑顔で駆け寄ってきた。
園舎で昼寝した時は添い寝し、
起きるのを待って一緒に家路についた。
 亮さんは「歩夢が大切にしていた友達や子どもに、
歩夢のような苦しい思いをさせたくない」と強調。
「慰霊碑のようなモニュメントを残すことで、
町民らは震災や事故を忘れず、
保育士が今まで以上に本気で仕事に取り組み、
子どもの命を守ることにつながるのではないか」と話している。
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