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名古屋市が20日に発表した2013年度当初予算案は、
一般会計の総額が1兆259億円と
4年連続で1兆円を超えた。
河村たかし市長が「コンクリートも人も」と評するように、
必要な建設事業とともに、児童虐待や
いじめなどソフト面の対策にも重点が置かれている。
■「人助け」
河村市長は今回の予算案を「人助け予算」と名付け、
■「人助け」
河村市長は今回の予算案を「人助け予算」と名付け、
子どもらを守るための対策にも力を入れた。
児童虐待対策関連は7億6117万円を盛り込んだ。
児童虐待対策関連は7億6117万円を盛り込んだ。
区役所の子ども家庭相談員(嘱託)の機能を強化して
児童虐待防止推進員とし、人数も増やす。
この費用に1億1628万円を充てた。
推進員は虐待通告に対して
家庭訪問による調査や継続指導を行う。
虐待を受け、児童養護施設に入所した子どもらの
家庭復帰を支援するモデル事業に805万円を計上、
中央児童相談所に専任の嘱託職員2人を置く。
いじめ対策では、小中学生らを対象に、
いじめ対策では、小中学生らを対象に、
具体的な事例を収めたDVDを使って指導し、
教職員向けにマニュアルを作るための費用
1000万円を計上。
子どもの相談に乗るスクールカウンセラーの配置には
2億6690万円を盛り込み、
小学校263校のうち60校では年間を通して配置する。
■待機児童対策
保育所の待機児童数のゼロ維持に向けた費用は
■待機児童対策
保育所の待機児童数のゼロ維持に向けた費用は
2月補正予算案と合わせて計13億6945万円。
1029人分の入所枠を確保する。
保育サービスの相談にきめ細かく応じる
保育サービスの相談にきめ細かく応じる
嘱託職員「保育案内人」を8人増やして
市内全16区に置く事業(5443万円)を実施。
親が急な仕事や病気などの時に、
子どもを保育所で年中受け入れるモデル事業
(1450万円)も行い、市内1か所で
未就学児3人を月3日まで受け入れる。
一方、他の政令市より低水準だった保育料を
一部世帯を除き2年かけて引き上げる。
新年度の保育料は平均で月1万9191円(922円増)。
この結果、歳入は4億3250万円増え、
保育施策充実に充てる。
■防災対策
消防職員が町内会の祭りや運動会などで、
■防災対策
消防職員が町内会の祭りや運動会などで、
家具の固定や備蓄などの対策を啓発するため、
5950万円を計上した。
行政機能がまひする災害の
初期段階に必要な市民の自助力を高める。
津波による浸水被害が予想される
津波による浸水被害が予想される
市内6区(瑞穂、熱田、中川、港、南、緑区)の街路灯
計約4200本には、海抜を記した
表示板(縦30センチ、横15センチ)を
920万円をかけて取り付ける。
地震や津波の被害を想定した
ハザードマップなどを作成する費用には4346万円を充てた。
大規模地震が発生した場合、
大規模地震が発生した場合、
名古屋駅周辺地区で帰宅困難者らによる
混乱の発生が予想されるため、
安全を確保する計画案の作成に1000万円を充てる。
■魅力づくり
県内唯一の国指定名勝、名古屋城二之丸庭園の
■魅力づくり
県内唯一の国指定名勝、名古屋城二之丸庭園の
保存整備に向け、1000万円で発掘調査などを進める。
テーマパーク「レゴランド」建設が計画されている
港区・金城ふ頭の開発に伴う用地借り上げや
歩行者デッキの設計などの費用に、
2億4670万円を計上した。
次世代産業を育成・支援するため、
次世代産業を育成・支援するため、
航空宇宙産業に携わる中小企業の設備投資の
1割(上限1000万円)を助成する制度を新設するため、
1500万円を計上。
助成期間は3年間で、3社程度を想定する。
さらに、全国展開に強い意欲を持つ中小企業を募り、
レベルアップを図る塾を開設(1200万円)。
有名企業経営者らによる講演、
首都圏での展示会への共同出展などを予定する。
■収支の概要
歳入は、市民税5%減税により約112億円の
■収支の概要
歳入は、市民税5%減税により約112億円の
減収を見込むが、企業の業績回復などから、
市税収入全体では前年度当初比158億円増の
4876億円となった。
税収が伸びた影響もあり、地方交付税は
同10億円減の65億円になる。
市の借金に当たる市債は同131億円減の787億円。
市の借金に当たる市債は同131億円減の787億円。
歳入に占める市債の割合(公債依存度)は
同1・2ポイント減の7・7%と、過去20年間で最も低い。
市債残高は2年連続で減り、1兆7965億円となる。
歳出では、人件費を同1・7%減らしたが、
歳出では、人件費を同1・7%減らしたが、
生活保護費などの扶助費が同2・2%増え、