認可保育所不足問題 足立区でも母親動く 集団異議申し立てへ


東京新聞
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 希望してもたくさんの人が認可保育所に入れない問題で、
東京都杉並区に続き足立区でも、
母親たちが集団で区へ行政不服審査法に基づく
異議申し立てをすることになった。
二十四日に開かれた集会で呼び掛けられ、十数人が署名。
提出予定の二十八日まで、さらに仲間を募る。
足立区も認可保育所不足は深刻で、
希望者の四割以上にあたる約千六百人が
入所できない事態になっている。 (柏崎智子)

 申し立てを呼び掛けたのは、
一歳児の母親で育児休業中の同区、甲斐ゆきさん(33)。
四月に職場復帰するため認可保育所への入所を
区に申し込んだが、今月初旬、
入所できない「不承諾」の通知を受け取った。

 甲斐さんの住む地域は、駅前の大規模開発で
マンションが立ち並び、過去五年で
ゼロ~五歳の未就学児が三百三十八人から
千三十五人に増えた。
それに対し、地域の認可保育所は一カ所だけ。

 不足は明らかと感じ、昨年十一月、
近くの都営団地内の利用されていない土地に
認可保育所を造るよう求める陳情を区議会に提出した。
しかし、区側は「保育需要は吸収できる」とし、
整備に後ろ向きだったという。

 甲斐さんは「保育が足りているなら、
なぜ(入所が)不承諾なのか。
認可保育所が足りないことを区に認識させたい。
六十人のお母さんたちが異議申し立てした杉並区では、
認可保育所の枠が百人分広がった。
一人一人の力は小さいが、集団で異議申し立てすることで、
行政を動かせるかもしれない」と話す。

 二十八日は午前十時半に区役所一階ロビーに集まり、
区へ申立書を提出する。

<行政不服審査法> 行政の不当な決定や処分で
不利益を受けた人が、権利の救済を求める手続きを定めている。
異議申し立てはその一つで、訴訟のような費用はかからない。
受け取った行政側は審査の上で、
3カ月以内に理由とともに結果を通知しなければならない。
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